トラストリッジが運営する食と暮らしのメディア「macaroni(マカロニ)」は、2025年に国内外で大きな注目を集めた「トレンドグルメ10選」を発表した。同調査は同社macaroni 編集部の独自リサーチとGoogle検索データの前年比をもとに分析したもの。

○2025年の食トレンドの傾向は?

2025年の食トレンドは、「トッピングや麺・具材を自由に選ぶ」「蒸す/シンプル調理」「見た目や食感を楽しむ」など、個人のライフスタイルや気分に合わせた"自由で多様な食"が支持された。

一方で、ヘルシー志向・健康志向も根強く、軽めで野菜や発酵食品を取り入れた食事スタイルへの関心が継続。

また、今年は海外(特に韓国や中国)由来のグルメが、日本でもコンビニやスーパー、カフェなどで手に入りやすくなり、「流行」の裾野が広がった年ともいえるとのこと。
○トレンドグルメ10選

「トレンドグルメ10選」は以下の通り。SNSや流通の拡大、検索数の伸びなどが後押しとなり、注目を集めた。

「マーラータン(麻辣湯)」の検索数は、前年比2.05倍と高い伸びを維持し、2025年11月には約82万件でピークに。本格的な辛さと痺れが楽しめるスープ料理で、野菜・春雨・具材を自由に選べる"カスタム性"が支持を集めた。

さらに、専門店の増加とSNSを背景に、家庭用の即席商品も豊富になり、幅広い層に浸透した。

また、ドバイ発のチョコレートブランド「FIX」がSNSで話題となったことを皮切りに、独特のパリパリ&ザクザクの食感を持つ「ドバイチョコレート」が広まった。検索数は前年比2.93倍と急成長し、2025年3月には約45万件のピークを記録。

素材の味を生かしたシンプルかつヘルシーな「せいろ蒸しレシピ」は、健康志向や時短ニーズを背景に再評価された。「せいろ レシピ」というキーワードの検索数は、前年比3.78倍と大きく伸び、2025年は4月・6月・7月・12月に複数のピークがみられたとのこと。


今回のラインアップの中で、前年比でもっとも伸びたのが「カムジャパン」。前年比39.38倍という圧倒的な伸びで、9月には検索数約5万件のピークを記録した。見た目のインパクトともちもち食感が、新たなパン・スイーツジャンルとして若年層を中心に支持を集めているという。

えびとマッシュルームを使った旨辛クリーミーな味わいが特徴の「トゥーンバパスタ」。韓国でもっとも愛されているパスタのひとつと言われており、日本でも注目され、カップ麺などの家庭向け商品としても広がりを見せた。

フローズンヨーグルトにフルーツや蜂の巣をのせて楽しむスイーツおよび韓国発ブランド名として話題を呼んだ「ヨアジョン」。検索数は前年比7.16倍を記録しており、グリークヨーグルトに続く次なるヨーグルトスイーツとして、若い世代を中心に支持を集めている。

香りと風味を重視する「香り系ドリンク」の潮流の中で、新フレーバーとして注目を集めた「白桃烏龍茶」。検索数は前年比1.85倍と着実な伸びを見せ、ドリンク需要の高まる2025年7月にピークを記録した。

若年層を中心に人気を集めた進化系クレープ「タオルケーキ」は、検索数が前年比5.32倍に急伸。タオルのようにクルクルと巻かれたSNS映えするビジュアルと、甘さのバランスのよさから若年層を中心に支持を集めた。

シール帳交換やルーズソックス、たまごっちなど、平成文化の流行りが目立った今年。
中でも食の分野では「平成女児チョコ」の検索数が、2025年3月(検索数は約13万件)にピークを迎え、前年比1.68倍に伸長。

"平成レトロ"の懐かしさやノスタルジーを感じさせるパッケージと味わいが、特定層から支持を集めた。

2022年から始まったドーナツブームは、2025年も引き続き大きな注目を集めた。5月にLA発のドーナツブランド「ランディーズドーナツ(Randy's Donuts)」が代官山に日本初上陸。さらに、「I'm donut? (アイムドーナツ? )」が6月に初のグルテンフリー専門店を、11月にはヴィーガン対応の専門店を展開し、素材にこだわる"ヘルシー系ドーナツ"の流れを後押しした。

アメリカン系とヘルシー系が二極化しつつ、懐かしさと今どき感の両立で幅広い世代から支持を集めているとのこと。
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