ウテナは、ウエルシアグループ(ウエルシア薬局・よどや)と共に高知県北川村と包括連携協定を結び、ゆず産業の活性化に取り組んでいる。11月19日に支援活動の一環として、ウテナ社員と、ウエルシアグループ社員総勢20名が北川村へ伺い、ゆず果実の収穫を手伝った。


高知県東部に位置する北川村は、江戸時代からゆずの産地として知られる、自然豊かな村。ここで生産されるゆずは、世界的にもその品質の高さが評価されている。

しかしながら、人口約1,200人の小さな村では過疎化が進み、ゆず農家の高齢化や収穫時の人手不足などの課題を抱えている。そのため、立派に実ったゆずをすべて収穫しきれないまま、シーズンが終わってしまう年もあるという。こうした現状を踏まえ、ウテナは2019年から、またウエルシアは2020年から、北川村のゆず収穫支援活動を継続的に実施している。北川村ゆずを使用した商品の開発・販売に取り組む企業として、村が将来的にも安定してゆずを生産できるよう、連携して支援を行っている。

7回目を迎えた今回の収穫支援活動には、ウテナおよびウエルシアグループの社員、総勢20名が参加した。参加者は朝10時半ごろから収穫を開始し、今回初参加のメンバーはゆずの木の鋭いとげに驚きながらも、果実を一つひとつ丁寧に収穫した。

終盤には、枝が複雑に入り組んだ箇所や高所の実の収穫に苦戦しながらも、作業を続け、15時半ごろに収穫支援を終えた。実際に農園を訪れ、自らの手で収穫を行うことで、北川村のゆず産業や生産者の方々への理解を深め、地域と企業がともに歩む意義を改めて感じる貴重な機会となった。

北川村産業政策課のコメントを紹介する。

実際にゆず収穫を体験していただくと、その難しさを理解していただけたのではないかと思います。
北川村では収穫したゆずをそのまま市場に出すことが多く、直接消費者と結びついていないため、商品を直接お客様にお届けできるウテナ、ウエルシアと協定を結び、こういった取り組みを行えることは北川村としても大変ありがたいと感じています。一緒にゆずを収穫しながら、たわいもない話も交えて交流することができました。北川村のファンや来村者が増えることは村としても財産ですので、これからもウテナ、ウエルシア両社と協力しながら様々な取り組みを進められればと思います。

ウエルシアグループ社員のコメントを紹介する。

村役場の皆様のお取組を伺い、収穫体験を通じて、農家の方々の努力や地域文化を深く実感しました。また、ウテナ様やウエルシアグループの他部署との交流もあり、大変有意義な時間となりました。製品ができるまで、そして販売時に熱意を込めた接客ができるまでには、多くの方々の想いがあることを理解しました。この経験を胸に、今後の業務でも活かしながら、本活動に少しでも貢献できるよう努めたいと思います。

ウテナ社員のコメントを紹介する。

今回もマーケティング、営業、研究所など、幅広い部署から収穫支援に参加しました。実際にゆずを収穫する中で、一玉一玉に農家の方々の手間や想いが込められていることを改めて実感しました。北川村の魅力やゆずの価値をさらに多くの人々に伝えていくため、今後も北川村を支える一員として活動したいと思います。


これまでの取り組みとして、ウテナでは、本来廃棄されるほかなかった北川村ゆずの種から良質なオイルを抽出し、2016年よりヘアケアシリーズ「ゆず油」に使用している。

種の有効活用にとどまらず、北川村ゆずのPR活動、ゆず農家の支援、子どもたちへの教育支援など、地域とともにさまざまな課題解決に取り組んできた。2022年5月9日には、北川村・ウテナ・ウエルシア(ウエルシア薬局・よどや)の三者による包括連携協定を締結。そこから生まれた地域連携の一環として、北川村の子どもたちと共同開発した製品を次々と発表している。

2022年には〈ゆず洗顔石けん〉を、2023年から2025年にかけては〈ハンドクリーム〉を発売した。今後も、ゆず果実の収穫支援や教育支援活動をはじめとする取り組みを通じて、パートナーとして密接な連携を図り、ゆず産業を中心とした北川村の持続的な発展に貢献していく。
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