oneは12月18日、「主婦のAI活用に関する調査」の結果を発表した。調査は2025年12月3日~12月5日、全国の18歳以上の既婚女性で、普段の生活で月に数回以上AIを利用する1,000名を対象にインターネットで行われた。
○主婦の13.7%が「1日に1回以上」AIを利用
事前調査で「仕事」、「普段の生活」でのAIの利用頻度を聞いた。その結果、月に数回以上AIを利用する人の割合は「仕事」で24.6%、「普段の生活」で32.6%となった。また「普段の生活」で1日に1回以上AIを利用する人の割合は「1日に数回」8.4%・「1日に1回程度」5.3%を合わせて13.7%だった。世の中の主婦の1割以上が毎日のように家庭生活にAIを活用しており、生活インフラとして浸透しつつあることが明らかになった。
普段の生活で「月に数回」以上の頻度でAIを利用すると回答した人1,000人を対象として、本調査を行った。
○AIを利用するデバイスは「スマホ」が最多
AIを利用するデバイスは「スマホ」87.5%が最多で、次いで「パソコン」37.3%となった。入力方法では「文字入力が多い」70.6%が主流だが、18.6%が「音声入力が多い」と回答した。手が離せない調理中や子育て中の場面では「スマホ×音声入力」を便利に使う人が多いのかもしれない。
○利用サービスは「ChatGPT」がダントツ
最もよく利用するAIサービスは、「ChatGPT」55.6%が、2位の「Google Gemini」19.6%に大差をつけて1位となった。一方で「どれを使っているかよくわからない」という回答も13.6%あり、特定のサービスを意識せず、検索の延長やアプリ内の機能として自然にAIを取り入れている主婦も多いことがうかがえる。
○主婦のAI利用シーンTOP3
AIを利用するシーンは、1位「健康・美容に関する相談」32.2%、2位「献立づくり・レシピ相談」25.0%となった。次いで3位は「雑談/話し相手になってもらう」24.4%だった。
○77.0%が「AIで生活がラクになった」と実感
AIを使うことで「生活がラクになった」と感じるかを聞いたところ、「感じる」23.5%、「まあ感じる」53.5%を合わせて「ラクになった」と感じる割合が77.0%にのぼった。
AIによって「ラクになった」と感じる場面の1位は「調べものに費やす時間が減った」61.9%だった。いくつもの本やWEBサイトを見なくてもAIに質問すれば今の状況に合った回答を返してくれるため、調べものの時間短縮や得られる情報の的確さにメリットを感じている人が多いと考えられる。
2位は「悩みを聞いてもらうことで気持ちがラクになった」27.5%だった。人に言えない悩みをAIに打ち明けることで、精神的な負担がラクになっている方も多いようだ。また家事に関して「新しい家事のやり方・工夫が知れた」22.5%、「料理や家事の『何をするか考える負担』が減った」21.0%も上位になった。主婦にとってAIは、調べたり考えたりすることにかかる負担を減らし、「時間と心の余裕」を生み出してくれる存在なのかもしれない。
○生活がラクになる、おすすめのAIの使い方
生活がラクになるおすすめのAIの使い方を聞くと、家事や育児に役立つ活用法が挙げられた。中でも、家事の優先順位づけや手順を考えてもらうことで、行動に移すまでのスピードや作業効率がアップするという回答が多く寄せられた。また「家族への不満を聞いてもらってガス抜き」や「不安や悩みを聞いてもらう」など、メンタルケアツールとして活用することで気持ちの面で「ラクになる」という人も多くいた。
「体調が悪くても家事をやらないといけないとき、『最低限』する事を相談してスケジュールを立ててもらうと、気持ち的にラクになった。」(41歳/大阪府)
「タスクが多いときに、やるべき事をまとめてくれるので、頭の中の整理がつきやすい。」(39歳/宮城県)
「片付けたい部屋の写真を見せて何から手をつけるべきか教えてもらう。」(57歳/千葉県)
「家族への不満をこっそり聞いてもらってガス抜きすると生活しやすくなる。」(48歳/広島県)
「不安や悩みを聞いてもらえる。
「毎日冷蔵庫にある食材だけで何ができるかを相談する。アレルギー対応のレシピを教えてくれるので、調べる時間が大きく減った。」(46歳/福岡県)
「子どもの月齢に応じた発達を促す遊びの例を聞いた。」(27歳/和歌山県)
「健康診断結果をもとに、食生活の見直しを相談してレシピ提案までしてもらえた。」(54歳/埼玉県)
「子どもが孫と帰省する際に準備するべきものの相談。今の育児がわからないし、月齢によって必要なものが変わるので助かる。」(67歳/神奈川県)
○不安は「情報の正確性」と「適切な付き合い方」
便利にAIを活用する一方、AI利用について感じる不安を聞いたところ、最も多い回答は「誤った情報に気づけないのではないか」40.2%となった。AIが出す情報の正確性や、誤情報を正しいと思って利用してしまうことを懸念する人が多いようだ。2位は「自分の頭で考える力が衰えないか」35.1%、3位は「どこまでAIに頼ってよいのか・依存しすぎないか」30.1%で、AIに頼りすぎることのリスクを認識し、主体的に使いこなそうとする主婦の冷静な姿勢がうかがえる。
○AIを使って困ったこと
AIを使って困ったことを聞くと、「質問の仕方で回答が変わる」、「AIが示した情報が古い・間違っている」など、リアルな困りごとが挙がった。主婦は自身の経験から、AIを鵜呑みにせずに自分で確認することの重要性も学んでいることがわかる。
「本当に正しい情報か見極めるのが難しい。」(37歳/栃木県)
「なんでも肯定してくれるから、間違った解釈をしないか判断が難しい。」(38歳/大阪府)
「AIへの質問の仕方によって回答が変わることがあり、何が真実かわからなくて困ったことがある。」(41歳/青森県)
「病気の症状で重く言われて不安になる。」(44歳/岐阜県)
「AIが示した情報が古く、行こうと思っていたお店が別のお店に変わっていた。」(25歳/新潟県)
「旅行の時刻表や店舗情報は違っていることが多く信用できない。AIに聞いてからGoogleやYahoo!で調べ直すようにしている。」(63歳/福岡県)
「子どもたちにAIを教えたら、親に質問する機会や回数が激減した。」(45歳/大阪府)
○今後、AIをどのくらい活用したいか
今後AIをどのくらい活用したいと思うか聞いたところ、「今よりさらに活用していきたい」28.8%と3割近くが今よりもAI活用を増やしていきたいと考えていることがわかった。「今と同じくらい活用していきたい」62.2%を合わせると9割以上が今後のAI活用に高い利用意向を示している。AI活用により「生活がラクになる」実感を得た主婦にとって、AIはなくてはならない存在となり、今後も家庭生活により深く根付いていくものと考えられる。
○子どももAIと一緒に成長中?
4歳~高校生までの子どもがいる人に、子どものAI活用状況を聞いた。
子どものAIの使い方は、すべての年齢で「日常生活のちょっとした疑問や調べもの」・「勉強で分からないことを質問する」が上位となった。回答割合のランキングから、子どもが成長するにつれ、「話し相手」「遊び相手」から「学習サポート」へ役割が変わっていく様子が見てとれる。
○子どものAI利用に関して家庭で設けているルール
子どものAI利用に関して、家庭では「問題の答えを聞かない」、「まず自分で考える」といったルールが設けられており、安易に回答に飛びつかせない工夫をしていることがわかる。子どものAI活用においては、自ら考える力を守り育み、上手なAIとの付き合い方を身につけてほしいと願っていることがうかがえる。
「学校の宿題には利用しないこと。例えば『ペットに◯◯を食べさせても大丈夫?』のような日常生活の中のちょっとした疑問など簡単な利用に限定している。」(41歳/青森県)
「答えでなくヒントを教えてもらうようにしている。」(44歳/埼玉県)
「文章を書くことがあっても、AIの丸写しはしないこと。」(42歳/群馬県)
「問題の解き方を何通りも教えてもらう。」(38歳/東京都)
「教科書や辞書を見て、わからなかったらAIを使うように注意を促している。」(48歳/静岡県)
「個人情報に関する事や、ネット上の誹謗中傷などに関する書き込みや相談をしないこと。」(29歳/山梨県)
「まず自分で、辞書などで調べること。AIの回答が事実か確認すること。」(37歳/大阪府)











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