フタバは、「年賀状スルー」に関するアンケート調査を実施した。本調査は2025年12月8日から12月10日にかけて、年賀状のやり取りをしたことがある人を対象に、インターネット調査にて行われた。
有効回答数は200名。

まず、送られてきた年賀状に返事を出さなかった経験について尋ねたところ、「ある」と回答した人は71.5%にのぼった。かつて当たり前とされていた「もらった年賀状には返す」という意識が、現在では大きく変化している様子がうかがえる。

一方で、年賀状をスルーした際の心情については複雑な結果となった。スルー経験者のうち58.0%が「罪悪感があった」と回答しており、行動と気持ちの間にズレがあることが明らかになった。うっかり忘れてしまったケースでは申し訳なさを感じやすく、意図的にスルーした場合は合理的に割り切る傾向があるとみられる。

次に、年賀状をスルーしたことがない人に対応方法を尋ねたところ、多くが「年賀状で返した」と回答した。LINEやメールなどのデジタル手段を選ぶ人はごく少数にとどまり、紙で届いたものには紙で返すという価値観が根強く残っていることが分かる。

返信の期限については、「1月7日頃まで」と考える人が最も多かった。いわゆる松の内までであれば問題ないとする認識が、一定の共通理解として存在しているようだ。

さらに注目すべきは、年賀状を「もらうと嬉しい」と感じている人が68.0%に達した点だ。手書きのメッセージや近況報告に温かみを感じるという声が多く、デジタル時代だからこそ、紙の便りの価値が再評価されている様子がうかがえる。


今回の調査からは、年賀状を巡る人々の意識が「面倒だが嬉しい」という相反する感情の中で揺れている実態が浮かび上がった。効率を重視する時代においても、年始の挨拶に込められた情緒は、今なお多くの人の心に残っているようだ。
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