米OpenAIは12月17日(現地時間)、ChatGPTでさまざまなアプリの利用を可能にする取り組みを本格的に始動させた。
同日、ChatGPT内で直接利用できるサードパーティー製アプリの登録申請の受け付けを開始するとともに、ユーザーによるアプリの発見と利用を支援する「アプリディレクトリ」をChatGPTに設けた。
ChatGPTはこれまで、外部サービスと連携する「コネクタ」機能を備えてきた。今回導入されたChatGPT向けアプリは、その仕組みを基盤に、ユーザーがアプリを探しやすく、会話の流れの中でより直感的に利用できるようにしたものである。アプリのエコシステムが成長すれば、ChatGPTは単なるAIチャットボットにとどまらず、さまざまなデジタル作業の起点となるプラットフォームへと進化する可能性がある。
アプリディレクトリには、ChatGPTのサイドバーまたは専用URLからアクセスできる。先行して、以下のようなパートナー企業によるアプリが公開されている。
Adobe (Photoshop、 Express、Acrobat):画像やクリエイティブコンテンツの作成・編集、PDF編集など
Canva:デザインの作成や編集、素材の検索
Spotify:音楽やポッドキャストの検索・再生
Gmail、Googleカレンダー:メールの検索、イベントやスケジュールの確認
Microsoft Teams:チャットとメッセージの確認
Expedia:旅行の計画や予約
これらのアプリは、ユーザーが接続(コネクト)した後、会話の中で「@」を使ってアプリ名を指定するか、ツールメニューから選択することで起動できる。例えば、「@photoshop」と入力してAdobe Photoshopを呼び出し、「画像の背景をぼかして」と指示すると、ChatGPT上で編集作業が進行する。
開発者向けには、ChatGPTのインターフェイスに最適化した体験を作るための「Apps SDK(ベータ版)」を提供する。登録申請されたアプリは、OpenAIによる審査プロセスを受け、承認されたアプリは、2026年初頭から順次ユーザーに公開される予定である。
データの安全性について、OpenAIは以下のようなガイドラインを設けている。
透明性の確保:ユーザーがアプリを接続する際、どのようなデータが共有される可能性があるかを事前に示す。
収集データの最小化:アプリはツールの機能を実行するために必要な最小限のデータのみを収集。
ユーザーコントロール:アプリとの接続はいつでも解除可能でき、解除後は当該アプリのデータアクセス権が失われる。
アプリのマネタイズについては、現時点ではChatGPTアプリからWebサイトやネイティブアプリにリンクして、物理的な商品の取引を行うことが可能とされている。OpenAIは、将来的にデジタル商品を含む追加の収益化オプションを検討するとしている。











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