あおぞら銀行は、インターネット専業サービス「あおぞら銀行BANK」において提供している円普通預金の金利を改定する。適用開始日は2026年2月2日。
対象は、預金残高100万円以下の部分で、金利は現行の年0.50%(税引前)から年0.75%(税引前)へ引き上げられる。

同行によると、今回の金利水準は、国内銀行(外国銀行や信用金庫などを除く)のうち、ホームページ上で金利を公表している123行を調査した結果、キャンペーンなど個別条件を除いたベース金利としては業界最高水準にあたるとしている。
○100万円以下は全額0.75%、超過分は段階適用

改定後の金利は、預金残高に応じて段階的に適用される仕組みだ。

たとえば、預金残高が70万円の場合は、残高全額に対して年0.75%が適用される。一方、300万円を預け入れている場合は、100万円以下の部分に年0.75%、100万円を超える部分については現行の年0.35%(税引前)が適用される。

なお、100万円を超える部分の金利についても、今後引き上げを予定しているという。改定後の金利水準や適用開始日については、確定次第、改めて案内するとしている。
○政策金利の上昇局面で「魅力ある普通預金」を強調

あおぞら銀行BANKは、2019年7月のサービス開始以来、「すべてのお客さまに出し入れ自由な普通預金を魅力ある金利で提供する」ことを打ち出してきた。

今回の金利改定について、同行は「政策金利変更の局面においても、すべてのお客さまに業界最高水準の金利を提供する」としており、今後も顧客ニーズに応じた預金商品の拡充を進める方針だ。

○日銀利上げで預金の置き場所が変わる? 金利競争が本格化

冬の預金マーケットでは動きが加速している。SBI新生銀行は、利用者全体の預金残高が増えるほど金利が上昇する「参加型金利」という独自の仕組みを導入。条件次第では、最大で年4.20%(税引前)に達するケースもある。
また、2025年冬のボーナスシーズンを背景に、ネット銀行を中心とした定期預金の高金利キャンペーンも相次いでいる。

日本銀行は19日、政策金利を0.5%程度から0.75%程度へ引き上げた。今後、この水準が一定期間維持される、あるいは追加利上げ観測が続く場合、他行でも普通預金や短期定期の金利引き上げが追随する可能性は高いとみられる。
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