時代劇専門チャンネルとJ:COMの共同製作によるオリジナル時代劇シリーズ最新第9作『三屋清左衛門残日録 永遠(とわ)の絆』のファンミーティングがこのほど、都内で行われ、主演の北大路欣也のほか、佐藤流司、山谷花純、藤岡弘、、山下智彦監督が登壇。会場のロビーにはフォトスポットやメッセージ記入コーナーが用意され、作品の世界観を堪能した約500人のファンからエネルギーを受け取った北大路が、早くも次作への強い意欲を見せた。


○山下智彦監督、美容関連質問はNG

『三屋清左衛門残日録』シリーズは藤沢周平の傑作小説を原作に、北大路演じる前藩主用人の職を退き隠居した三屋清左衛門の第二の人生を、身の回りに起こる様々な出来事とともに描く作品。今作は、清左衛門が亡き妻の墓参の帰り、1年ほど前に幼い息子を亡くし深い悲しみに沈む結城友助(佐藤)と妻・はなえ(山谷)に出会ったことから物語が展開していく。

まずは北大路が、「私は13歳でデビューしまして、今年で芸歴69年、来年で70年になります。そんな自分が、このような素晴らしい作品に出会えたことは、本当に役者冥利に尽きます。皆さんとも、楽しくお仕事をさせていただいております」と感謝。

佐藤が「今日は5,000人を超える応募があり、当選倍率は約10倍と伺っています。私の高校入試が1.25倍くらいだったので、それよりはるかに高い倍率です(笑)。精一杯盛り上げていければと思います」と笑いを交えて挨拶するのに対し、山谷は「ちょっと緊張しています」と吐露。藤岡は「私の大好きな時代劇の世界で、そして大先輩である北大路欣也先生とご一緒させていただき、本当に光栄に思っています」と感無量の様子だ。

そして、山下監督が「私は美容のことは何一つ分かりませんが…」と切り出すと、佐藤は「それ、台本を先読みしないと分からないです(笑)」と間髪入れずにツッコミ。実は、登壇予定だった優香のピンチヒッターとして急きょ登壇した山下監督。この後のコーナーで「普段、美容で心がけていることは?」という質問に優香が答えることになっていたため、先回りして回答不可能であることを訴えていたのだ。
この質問には山谷が答えることになり、「一番はストレスを溜めないことだと思います」とアドバイスを送った。

○「絶対に私は噛まないぞ」のはずだったが…

佐藤は、北大路と初めて芝居をする時に、どの役者も陥ると言われる“ジンクス”を紹介。それは、「あまりの迫力にセリフを噛んでしまう」ということだったが、北大路は「初めて聞いた」と驚いた様子だ。

「“絶対に私は噛まないぞ。絶対一発でOKを出してやるんだ”という意気込みで臨みました」という佐藤だったが、いざ対峙(たいじ)すると「見事に噛むものですね(笑)」とジンクス通りに。「本当に迫力がすごいです」と振り返った。

一方の山谷は、北大路のチャーミングなエピソードを紹介。「最初にご挨拶した後に、北大路さんに“Where are you from? (あなたの出身地は?)”と言われて、まさか英語で北大路さんとおしゃべりする日がくるとは思っていなかったので、思いっきり“宮城です”って日本語で答えてしまったのを、いまだに後悔しています(笑)」と、緊張をほぐしてもらったという。

北大路は「私も若い頃、大先輩の大河内傳次郎さんの前に座った時、あまりにも素晴らしくて見とれてしまい、自分のセリフを忘れて、監督に怒られたことがあります(笑)」と、自身の若い頃のエピソードを披露し、彼らの心境に共感していた。
○受け取ったエネルギーで「次に向かって頑張りたい」

最後に、今作のタイトルにある「“永遠の絆”とは?」という質問に北大路が回答。「これは一人ひとりの人生の中にあるものだと思います。私たちには素晴らしい人間関係があります。
そうした出会いを大切にし、その力をいただいて、自分のやるべきことを全うしていかなければいけないなと思います」と、このタイトルを聞いて気を引き締めたという。

そして、「こんなに時代劇を愛してくださる皆様とともにこの時間を持てたことが、ものすごく幸せですし、ありがたいと思っております。今日のこのエネルギーをいただいて、できれば次に向かって頑張りたいという気持ちでいっぱいでございます」と第10作へ強い決意を見せ、会場は大きな拍手に包まれた。

終演後には、キャスト陣がファンをお見送り。手を振ったり、声をかけたりしてくれるファンから、キャスト陣はさらにエネルギーを受け取ったようだ。

『三屋清左衛門残日録 永遠(とわ)の絆』は、J:COM STREAMで配信中。時代劇専門チャンネルでは3月に放送予定となっている。
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