「血圧がちょっと高め」「血糖値が気になる」。そのサインを見逃すと、数十年後の脳に影響するかもしれません。


脳神経内科医の田頭秀悟先生が注目するのは、中年期の生活習慣病が将来の認知症リスクと深く関わっているという事実です。特に糖尿病は「認知症リスクの芽」となりうる存在です。

今回のテーマは「認知症リスクと深く関わる疾患」です。
いちばん警戒すべきは「糖尿病」

認知症と関連が深い病気で、田頭先生が真っ先に挙げるのは糖尿病です。実はアルツハイマー型認知症は、医学界で「3型糖尿病」と称されるほど、糖尿病との関係が深いことがわかってきました。糖尿病によってインスリンの働きが乱れると、脳内でアミロイドタンパク質などの有害物質が蓄積しやすくなり、認知症の発症リスクが高まるのです。

そしてもう一つ。久山町研究(九州大学)という大規模な調査では、中年期の高血圧が老年期の高血圧よりも脳血管性認知症を発症しやすいことが報告されています。 つまり、若い時期の負担が時間差で効いてくるということ。今の血圧管理が数十年後の脳を左右します。
今日から真似できる「食事の整え方」

認知症予防において重要とされる要素はいくつかありますが、田頭先生が「正しく介入すれば最も効果が大きい」と指摘するのが食事です。

なぜ食事なのか、理由はシンプルです。
食事を変えれば、高血圧や糖尿病といった生活習慣病が改善に向かいます。そしてこれらの病気こそが、認知症のリスクを高める芽そのもの。つまり、毎日の食事を整えることが、生活習慣病を防ぎ、結果として脳を守ることにつながるのです。

○田頭 秀悟(たがしら しゅうご)

鳥取大学医学部 卒業 / たがしゅうオンラインクリニック院長 / 脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門とし、主として糖質制限食やストレスマネジメント指導を中心に内科疾患全般に対しての診療を行うオンライン総合診療医。 また東洋医学会専門医でもあり、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。

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