「あれ、さっき何食べたっけ?」──これは、心配すべきもの忘れでしょうか?実は、もの忘れには2種類あります。年齢とともに誰にでも起こるものと、認知症のサインとなるものです。
脳神経内科医の田頭秀悟先生が強調するのは、この違いを家族が知っておくことの重要性です。

今回のテーマは、「家族が判断できる『危険なもの忘れ』の見分け方」です。
見逃してはいけない「もの忘れ」の違い

「何を食べたか忘れる」のは正常。「食べたこと自体を忘れる」のは危険信号です。 田頭先生が教えてくれたのは、この明確な判断基準。たとえば、昨日の夕食のメニューを忘れることは健康な人でもあり得ます。でも「昨日、夕食を食べましたか?」と聞かれて「食べてない」と答えるなら、認知症によるもの忘れを疑う必要があります。

もう一つのポイントは、ヒントへの反応です。 正常なもの忘れなら、「ほら、あの店で食べたよ」「魚だったでしょ」とヒントを出せば思い出せることが多い。でも認知症の場合は、どんなにヒントを与えても思い出すことができません。記憶そのものが抜け落ちているからです。
家族が持つべき「認知症の知識」

認知症の予防や早期発見で、家族ができる最も大切なことは何か。
田頭先生の答えは、認知症によるもの忘れについての正しい知識を持っておくこと。知識があれば、日常の中の小さな変化に気づけます。認知症のサインを見逃さないことが、その後の対処を考える上で重要な鍵になります。

○田頭 秀悟(たがしら しゅうご)

鳥取大学医学部 卒業 / たがしゅうオンラインクリニック院長 / 脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門とし、主として糖質制限食やストレスマネジメント指導を中心に内科疾患全般に対しての診療を行うオンライン総合診療医。 また東洋医学会専門医でもあり、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。

この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています。
編集部おすすめ