サントリーは1月13日、2026年の「国内酒類事業方針・ビール事業方針」に関する説明会を開催した。国内酒類市場を取り巻く環境が大きく変化する中、同社は価格帯ごとの主力ブランドを明確に位置づけ直し、ビール市場を再び成長軌道へ戻す考えを示した。

○西田社長「2026年はビールカテゴリ―を飛躍的に成長させる」

冒頭、新たに代表取締役社長に就任した西田栄一郎氏が登壇し、「酒類市場に身を置けることを心から嬉しく思う。酒類のリーディングカンパニーとして市場の発展に貢献していく」とあいさつした。

2026年度の国内酒類事業計画について西田氏は、市場が前年並みで推移する想定の中でも、サントリーは前年比約3%増で市場を牽引する計画を示した。中でも「ポイントはビール類」と明言し、「10月の酒税改正という大きな節目でビールカテゴリーを飛躍的に成長させる。それこそが私の使命」と語った。

また同社常務執行役員 ブランド部門長の多田寅氏は、2026年のビール事業について、プレミアム・スタンダード・エコノミーの各価格帯で、生活者ニーズに寄り添ったマーケティングを展開すると説明した。

○プレミアム価格帯:「ザ・プレミアム・モルツ」

プレミアム価格帯の中核を担うのが「ザ・プレミアム・モルツ」だ。

同社によれば、消費者の飲用行動は近年変化しており、1本の缶ビールを飲み切る時間は2019年の平均約15分から、2024年には約30分へと伸びている。

こうした変化を踏まえ、2026年に向けて「ザ・プレミアム・モルツ」は中味をリニューアル。うまみの引き出し方を進化させ、深いコク、心地よい余韻をより明確に打ち出す。短時間ではなく、長く時間をかけて飲むのにふさわしいビールとして展開していく。

スタンダード価格帯:「サントリー生ビール」「PSB」


スタンダード価格帯では、「サントリー生ビール」と「パーフェクトサントリービール(PSB)」の2ブランドを軸に展開する。

○サントリー生ビール

のどごしを愉しむビールとして、原料配合と仕込条件をブラッシュアップ。グッとくる飲みごたえと、すっきりとした後口を両立させた。
○パーフェクトサントリービール(PSB)

糖質ゼロでありながら、力強い飲みごたえと爽快なキレを特徴とするPSBは、健康意識の高まりを背景に着実に支持を拡大。スタンダード価格帯における“機能×満足感”の選択肢として位置づけた。
○エコノミー価格帯:「金麦」

エコノミー価格帯を担う「金麦」は、2026年10月以降に"ビール化"を実施。日々、家で飲むのに一番ふさわしいビール類を目指す。

将来的には、大瓶換算で3,500万ケース規模のブランドへ成長させる目標を掲げた。

○2026年ビール事業方針

「プレミアム」「スタンダード」「エコノミー」それぞれの価格帯で役割を明確にし、新需要創造と市場拡大を同時に進めるとする同社。

酒税改正や消費行動の変化を追い風に、サントリーは2026年をビール事業再成長の転換点と位置づけ、ブランド刷新によって、国内ビール市場の活性化を目指す考えだ。
編集部おすすめ