今回は、秋葉原にあるPC専門店、パソコンショップ・アークを訪ね、カスタム性の高さで注目を集めている入力デバイスを取材しました。

パソコン本体は、好きなパーツを選んで組み立てる「自作PC」というスタイルが長く親しまれていますが、最近はキーボードやマウスなどの入力デバイスでもカスタム性が注目されており、ユーザーが組み立てることを前提にした商品も増えています。


店頭に立つ磯田尚輝氏は「好みの入力スイッチに付け替えるといったハードウェアのカスタムとともに、ソフトウェアで自分好みにチューニングを突き詰めることも浸透しています。その両面を意識すると、ご自身にとって最適な環境に近づけるんじゃないかと思います」といいます。

カスタム幅の広いタイプから、珍しい箇所がカスタムできるものまで、最近注目されている5アイテムをチョイスしてもらいました。下記の「カスタムデバイス選びの3カ条」を踏まえて、製品ごとに追いかけていきましょう。
<カスタムデバイス選びの3カ条>

完成したあとの付けかけやすさや設定変更のしやすさも重要なポイント。可変しやすさも比較したい。
キーボードはキースイッチやベース、キーキャップなどハードの変更ポイントが多く、製品の選択肢も広い。
マウスは複数サイズから選べるシリーズが多く、ソフトチューニングが中心。ただし、例外もある。

※本文と写真で掲載している価格は、2025年12月12日15:30時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。
カスタム1・・・3,000通り以上の形が選べるマウス「Pathfinder」

一般にハード面のカスタム幅が少なめといわれるマウスですが、ボタンから本体の形状まで3,000通り以上の組み合わせでカスタムできる製品もあります。
Orbital Worksの「Pathfinder Modular Wireless Gaming Mouse」で、取材時の価格は29,980円でした。ボックス内にゲーミングマウスを形成する複数のパーツが揃えられており、自分の手やつかみ方に最適化した組み合わせのマウスが構築できます。完成時の全体重量は52~55gで、8Kポーリングレートに対応したレシーバーも同梱しています。

「横幅を厚くしたり、お尻を平べったくしたりと、本当に細かく理想を追求できます。変更も簡単にできるので、『自分の手には本当はこういう形状が馴染むのか』といった発見もできるかもしれません。オンリーワンの製品ですね」

カスタム2・・・組み立て可能なメカニカルキーボード「ZEN 65 Ultra JIS」

カスタムキーボードでは、WOBKEYの65%キーボード「ZEN 65 Ultra JIS」が挙げられました。フレームやガスケットなどをマグネットで固定しているため素早く分解でき、キースイッチやキーキャップの交換が気軽にできます。メカニカルキースイッチを採用しており、PCとはBluetoothや2.4GHzデジタル無線で接続します。取材時の価格は30,800円でした。

「メカニカルキーボードでここまで分解できる製品はかなり限られます。(ゲーミングで主流になっている)磁気スイッチより打鍵感が追求できて、あとはスイッチの種類も豊富ですから、注目している人は少なくありません」

カスタム3・・・ソフトウェアが評判の磁気スイッチキーボード「VM65HES-J」

キーボードではもう一種。VAROの65%キーボード「VM65HES-J」もピックアップされています。
磁気スイッチを採用した日本語配列のモデルで、ゲーミングキーボードで人気のラピッドトリガー機能を備えています。キースイッチ別に2タイプあり、「VERY PERI」スイッチ採用モデルが28,800円、静音無接点スイッチモデルが29,800円でした。

ハード面でのカスタム性は低めながら、「ソフトウェアが優れていて、左右のスペースキーの片方に別の役割を与えたりもできます。そのうえで日本語配列となると、なかなかないんですよね。入力位置(アクチュエーションポイント)の調整もやりやすく、8Kポーリングレートにも対応しています。ゲーミング環境を重視したいけれど英語配列には抵抗がある、という人にお勧めですね」

カスタム4・・・ソフトでトリガーのストロークまで変えられるゲームパッド「APEX5」

ソフトウェアでのカスタム性でいえば、FLYDIGIのゲームパッド「APEX5」も評判になっているとのこと。有線とBluetooth、2.4GHzデジタル無線での接続が選べ、WindowsやNintendo Switch、スマホ(iPhoneAndroid)で使えます。取材時の価格は16,980円でした。

「シリーズとして定番人気のゲームパッドです。最新のソフトウェアでトリガーのストローク設定やスティックの感度などが細かく設定できます。指に伝わる感触もかなり変わるので、すぐ違いが実感できると思いますよ」

カスタム5・・・高速な機器が安心して使えるUSBハブ「ZNEO 8K ゲーミングHUB」

最後は、ゲーミングデバイスを複数導入する人によく売れているという、縁の下の力持ち的なアイテムを挙げてもらいました。HM LabのUSBハブ「ZNEO 8K ゲーミングHUB」です。
PCと8000Hzで通信する(8Kポーリングレート)高速なキーボードなどに安定した電力供給が行えるつくりで、USB Type-Cを2口と、Type-Aを1口の3ポート構成となります。取材時の価格は4,500円でした。

「磁気キーボードは結構電力が必要ですが、それ以外の機器もつなげると電力供給はより気になってきます。こちらを使うと電力が安定するうえ、信号の質も高めてくれます。カスタムして最適化したデバイスを、より安心できる環境に整えて使えたらということで、知っておいて損はないアイテムだと思います」

はみ出し情報・・・165Hz動作の液タブにも注目が集まる

そのほかに注目されている入力デバイスを尋ねたところ、磯田氏はXPPenの液晶ペンタブレット(液タブ)「Artist Pro 24(Gen2)165Hz」を挙げました。23.8型の大型モデルで、解像度は2560×1440ドットとなります。パソコンとDisplayPortやUSBで接続した場合、リフレッシュレートは最大165Hzとなります。取材時の価格は127,350円でした。

「液タブとしては相当破格なリフレッシュレートを備えているのが目立っていますね。2種類のスタイラスペンとショートカット入力が登録できる補助ツールも同梱しているので、不足なく創作に集中できると思います」

著者 : 古田雄介 ふるたゆうすけ フリーランスライター。『アキバPick UP!』(ITmedia PC USER/2004年~)や『売り場直送! トレンド便』(日経トレンディネット/2007~2019年)などのレポート記事を手がける。デジタルと生老病死のつながりにも詳しい。
著書に『スマホの中身も「遺品」です』(中公新書ラクレ)、『ここが知りたい!デジタル遺品』(技術評論社)、『故人サイト』(社会評論社)など。 この著者の記事一覧はこちら
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