原油をガソリンや灯油、重油などに分ける「分留」。どうやって分けている?

○原油をガソリン/灯油/重油などに分ける工程「分留」

われわれの生活に欠かせない石油製品。
石油は燃料としてだけでなく、石油化学製品の原料や建設資材などなど、さまざまな形で利用されます。一般に石油は、さまざまな成分の混合物である原油として採掘され、日本に輸送されてきます。この原油を、性質のことなるさまざまな石油製品に分ける処理が製油所で行われています。

製油所では、原油からLPG(液化石油ガス)、ガソリン、灯油、軽油、重油、ナフサなどを取り出し、品質の調整や配合を行って出荷します。この、原油からさまざまな石油製品を取り出すことを「分留」といいます。

さて、ここでクイズです。

Q.原油の「分留」では、どうやって原油からさまざまな性質の石油製品を取り出しているのでしょうか。

(ア)原油を冷却して、凝固点の違いでさまざまな石油製品に分ける
(イ)原油を遠心分離機にかけ、比重の違いでさまざまな石油製品に分ける
(ウ)原油を加熱して、沸点の違いでさまざまな石油製品に分ける
(エ)原油を浸透膜でろ過して、分子の大きさの違いでさまざまな石油製品に分ける

正解はこちら!

○正解は(ウ)の加熱!

A. (ウ)原油を加熱して、沸点の違いでさまざまな石油製品に分ける

分留は、正しくは「分別蒸留」といい、原油を加熱して、沸点の違うさまざまな物質を別個に取り出すことを指します。沸点が低くて早く取り出される(=蒸発しやすい)のがLPG(液化石油ガス)やガソリン、沸点が高くて遅く取り出される(=蒸発しにくい)のが重油などになります。

ちなみに、石油製品の精製の過程では、冷却や遠心分離、ろ過も利用されることがあります。

原油や石油留分(分留後に残った原油)を冷却する操作は、ワックス(パラフィン)を抽出する際に行われます。原油や石油留分を冷却してワックスを取り除く工程を、「脱ろう」といいます。


遠心分離は原油に含まれる水分や固形物を除去する前処理として行われます。浸透膜によるろ過も、脱水・脱塩の補助工程として利用されることがあります。

いかがでしたか? それでは次回のクイズをお楽しみに!
編集部おすすめ