米労働省が2026年1月9日に発表した12月雇用統計の主な結果は、(1)非農業部門雇用者数5.0万人増、(2)失業率4.4%、(3)平均時給37.02ドル(前月比+0.3%、前年比+3.8%)という内容であった。
○雇用者数
2025年12月の非農業部門雇用者数は前月比5.0万人増と市場予想の7.0万人増を下回った。
3カ月平均の雇用者数は2.2万人減となり、前月および前々月の雇用者数が下方修正されたこともあってマイナス圏に落ち込んだ。
○失業率
12月の失業率は4.4%と市場予想の4.5%を下回り、前月の改定値(4.5%)から改善した。フルタイムの職を希望しながらパート就業している人などを含めた広義の失業率である不完全雇用率(U-6失業率)も前月の8.7%から8.4%に低下。
もっとも、労働参加率が前月の62.5%から62.4%に悪化しており、労働人口に占める働く意欲を持つ人の割合が低下したことが失業率を押し下げる要因になった。
○平均時給
12月の平均時給(全従業員)は37.02ドルとなり、前月の修正値36.90ドルから0.12ドル増加して過去最高を更新。伸び率は前月比+0.3%と予想通りであったが、前年比では+3.8%と前月の+3.6%から加速した。市場予想(+3.6%)も上回った。
○まとめ
米国の労働市場は、非農業部門雇用者数が12月に3カ月平均で減少するなど、雇用創出の面で弱さを示している。2025年に創出された雇用は年間で58.4万人にとどまり、2024年の約201.2万人から3分の1以下に縮小した。
一方、失業率については上昇基調ではあるものの比較的低位で安定しており、2025年は4.0%~4.5%のレンジで推移した。なお、2000年以降の平均失業率は5.64%である。
その背景には、トランプ米大統領の貿易や移民に関する経済政策への不透明感などがあると考えられる。2026年も、こうした労働市場の停滞が続くのか、あるいは不透明感が薄れることで明るさが戻るのか、毎月の米雇用統計を丁寧に確認していきたい。
神田卓也 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長。1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信(デイリーレポート『外為トゥデイ』など)を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。Xアカウント:@kandaTakuya この著者の記事一覧はこちら











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