LIFULL seniorが運営する「LIFULL 介護」は1月15日、「介護施設選び経験者の実態調査2026-入居に際して編-」を発表した。調査は2025年12月23日~24日、直近1年以内に介護施設、高齢者住宅に入居した家族、親族がいる男女762人を対象にインターネットで行われた。

○介護施設に入居したきっかけ

介護施設に入居した理由で最も多かったのが、「歩行、運動機能の低下のため」で43.3%となった。転倒による骨折をきっかけとして歩行が難しくなる方も多く、そこから運動機能が低下し、介護施設に入居するケースが考えられる。次いで多かったのは「認知機能の低下」で35.1%だった。2022年の国民生活基礎調査によると、介護が必要な状態になる原因の1位は「認知症」となっており、認知症から介護が必要になり、そこから介護施設に入居されたケースが考えられる。
○「自宅介護期間なし」は昨年調査の2倍に

介護施設に入居する前に自宅で介護を受けていた期間について、最も多かったのは「自宅で介護していた期間はない」で23.5%となった。これは、昨年発表した「介護施設入居実態調査 2025 -入居のきっかけ編-」と比較すると2倍以上の数値となっている。自宅で介護する期間がない背景として考えられるのは、一人暮らしの高齢者の増加だ。例えば、急な入院後、同居して生活を助けられる人がおらず、自宅復帰できない等のケースが考えられる。また、介護人材の不足等から訪問介護サービスが十分に受けられない地域もあり、自宅での介護を経ずにやむを得ず介護施設に入居しているケースも考えられる。
○入居時の要介護度が「要介護2以下」は約7割

介護施設入居者が初めて介護施設に入居した際の介護度について、要介護2以下はおよそ7割に達している。介護度が比較的軽度であっても、その人の身体状態と自宅や家族の状況によっては自宅での暮らしが継続できないこともあり、老人ホームへの入居は介護度を問わないことがわかる。一方で、要介護3以上の人は28.1%となった。
公的な介護施設である特別養護老人ホーム(特養)の入居条件は要介護3以上であり、利用できる層は限定的であることがわかる。
○生前整理で難しかったもの

介護施設入居者の生前整理に関わった人を対象に、生前整理で難しさを感じたり、整理しきれなかったものを聞いたところ、最も多かったのは「日常の衣類や生活必需品」で34.3%、次いで「銀行口座、保険、株式などの金融資産」が33.7%となった。特に高齢者の家には多くの衣類や食器がしまわれていることもあり、物量の観点で困難があるケースもある。銀行口座や保険、株式などの金融資産は本人の意思確認や書類の手続きが煩雑なため、難しさを感じることが多いのかもしれない。

思い出の品(28.8%)や趣味・コレクション(28.2%)も3割近くあり、どれも入居者本人こそが価値を感じているもののため、本人無しで判断する難しさがあると推察できる。また、「デジタル資産やアカウント」は携帯電話、SNS、サブスクリプションなどが含まれるが、こちらは21.8%となっている。デジタル資産は、電子マネーからwebサービスのアカウント、クラウド上の写真データなど多岐にわたるため、本人でも把握しきれず、さらに本人以外がパスワードを解除することができないものもあるため難しさにつながっていると考えられる。
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