高市総理が衆議院の解散を発表し、2月8日に衆議院選挙が行われます。高市政権は公明党の与党離脱でスタートしたものの、これまで株高が進みました。
選挙期間中も株高は続くのでしょうか? 過去の衆院選における日経平均の推移を振り返ります。

2月8月の衆院選実施が決定

高市政権は昨年10月の政権発足時に公明党が与党を離脱し、苦しい船出となりました。しかし高い支持率を維持して2026年を迎えました。その中で、年明けとともに衆議院の解散説が急浮上することに。与野党ともに準備不足の中、「本当にできるのか?」という話もありましたが、最終的には1月23日解散、2月8日投票で衆院選が行われることになりました。
立憲民主党と公明党の政党再編が行われることに

衆院解散の方向が固まるとともに、立憲民主党と公明党により、両党の衆議院議員を先行合流させ中道改革連合が発足しました。自民党とともに与党の一員であった公明党の変わり身の早さには驚かされますが、近年の国政選挙で躍進する国民民主党や参政党を尻目に、得票数を減らしていた両党の焦りの裏返しとも見て取れます。

中道改革連合の発足で野党は議席を大きく増やす可能性があり、今回の衆院選は中道改革連合の獲得議席数が大きな注目を集めます。
衆院選で株価はどうなる? 株価上昇アノマリーは通用するのか?

衆院選の際は株価が上昇しやすい、という話を耳にする機会があります。選挙の期間中、特に与党側は有権者に向けて経済対策など株価にプラスとなる主張をすることが多いため、その説には一定の納得感があります。

実際に数字で見るとどうなのでしょうか? 2000年以降の衆院選における日経平均の解散日と投票前日の終値は以下の通りです。

過去9回で7勝2敗です。
前回の2024年は石破政権下で行われ、与党は敗退しました。その観点からは、与党有利なら日経平均は上昇しやすい傾向にある、と言えます。

それでは政権交代がなされた時の日経平均はどのように動いたのでしょうか?

意外にも細川内閣発足時、鳩山内閣発足時ともに日経平均は上昇しました。このため、衆院選の前は日経平均が上がりやすい、というアノマリーは政権交代の有無に関係なくは生じる可能性があります。なお、日経平均連動型のETFや投資信託、日経平均先物や日経平均を対象とするCFDへの投資で、衆院選のアノマリー投資を行うことができます。
株式市場では高市政権を評価する声は多いが、一方で円安や長期金利の上昇が進む

高市政権の発足とともに、株式市場は上昇を開始して、2025年の日経平均は50,000円台で取引を終えました。2026年も選挙報道が大きくなるとともに、株価の上昇が進んでいます。

高市政権は株価フレンドリーな政権として株式市場から評価する声が多く、2月衆院選に勝利することで更なる株高が期待されます。しかし高市政権の発足とともに円安も進んでおり、2024年7月以来の160円台も視野に入りつつあります。また高市政権による積極財政への懸念もあり、長期金利の上昇が進んでおり、金融市場は高市政権に対し前向きな評価一色という訳ではありません。

2月の衆院選は、立憲民主党と公明党により設立された中道改革連合が台風の目となります。過去の国政選挙の得票を参照すると、政権交代の可能性もあるようです。
しかし集票力低下が進む2党の合流では、勢いに限界がある可能性も否定できません。

高市政権は2月の衆院選に勝利して、更なる株価上昇が進むのでしょうか? まずは2月8日に向けた選挙情勢、そして株価の行方が注目されます。

石井僚一 いしいりょういち 金融・投資ライター。大手証券グループ投資会社の勤務を経て、個人投資家・ライターに。株式市場や為替市場に関連する記事の執筆を得意としている。資産運用記事やインタビュー記事も執筆中。第一種証券外務員資格保有。 この著者の記事一覧はこちら
編集部おすすめ