三井住友信託銀行が設置する「三井住友トラスト・資産のミライ研究所」は1月27日、住宅ローンについての調査結果を発表した。調査は2025年1月、全国の18~69歳6,565名を対象にインターネットで行われた。
○住宅ローン返済の見直しを検討する人は7割超
最近、「住宅ローンの金利が上がってきている」というニュースをよく目にするようになった。実際、日本銀行は2024年から段階的に利上げを進め、私たちの暮らしに身近な住宅ローン金利にも、その影響が少しずつ現れ始めている。こうした金利上昇の動きを受けて、特に住宅ローン返済中の世帯はどのように向き合おうとしているのか。
現在、住宅ローンを利用している人に、住宅ローン金利が今後も上昇する場合、返済について何らかの変更を検討するかについて確認したところ、「検討する」と回答した人は72.9%と全体の7割を超えた。年代別にみると、50歳代を境に「検討する」割合が低下するものの、60歳代でも62.1%が見直しを検討すると回答した。
さらに「検討する」と回答した人に、具体的な対応について尋ねたところ、最も多かったのは「家族と相談する(36.2%)」で次いで、「一部繰上返済をする(34.9%)」、「返済にどの程度の差が出るか自分で確認する(25.1%)」といった、比較的取り組みやすい行動が続いた。一方で、金利タイプの変更や他行への借り換えといった、手続きが煩雑となる対応は、相対的に選択率が低い結果となった。
金利上昇に備え、44.2%が「(全額・一部)繰上返済」を検討
特に、具体的な対応として「全額繰上返済」と「一部繰上返済」のいずれか、または両方を検討している人(重複を除く)は、44.2%だった。20歳代から60歳代まで、各年代で45%前後が繰上返済を検討しており、広く選ばれている選択肢であることがわかった。
○繰上返済を検討する人でも、6割はライフプランの策定が不十分
そこで、繰上返済を検討する層/しない層に分けて、今後のライフプランの策定状況とそれに応じた資金の準備状況を確認した。すると、「検討する層」では、ライフプランを立てている、ある程度立てている比率が39.0%と、「検討しない層」に比べて9.8ポイント高いことがわかった。ただし、そのうちライフプランに応じた資金準備(もしくはその算段)までできているのは、およそ半数にとどまる。
一方で、繰上返済を検討する層のうち、36.4%は「ライフプランの策定はどちらともいえない」、24.6%は「ライフプランを立てていない・あまり立てていない」と回答しており、およそ6割はライフプランの策定が不十分な状態であることがわかった。
さらに、先ほどの2つのグループ(繰上返済を検討する層/しない層)に、老後資金はどれくらい必要か見当がついているかについて尋ねたところ、検討する層では75.0%が「見当がついている」と答えており、検討しない層を大きく上回った。
ただし、「見当がついている」と答える割合は年代が上がるほど低下し、60歳代では"繰上返済を検討する層"でも67.9%にとどまっている。言い換えると、繰上返済を検討する60歳代の約3人に1人(32.1%)は、老後資金として必要な金額の見通しが立っていないことになる。
金利上昇が現実のものとなった今、自身の住宅ローン返済がどう変わるのかを知り、どのような選択肢を取りうるのかを考えるタイミングといえる。繰上返済によって元本を減らせば、将来の利息負担を抑える効果が期待できるが、手元の資金が減少する。そのため、金利の動きだけにとらわれず、自身のライフプランとそのために必要な資金準備を踏まえて判断することが求められる。











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