時はまさに麻辣湯(マーラータン)戦国時代。2025年の新語・流行語大賞にノミネートされたその勢いはとどまることを知らず、街を歩けばモダンな看板の下、お洒落な女性たちが列をなしている光景をよく見かける。


筆者は恥ずかしながら、まだ麻辣湯を真剣に食べたことがない。そもそも――あのキラキラした店舗におっさんが孤独に並ぶのはあまりにハードルが高い。ボウルに好きな具材をトッピングしていくシステムも初見殺しが過ぎる。

だけどやっぱり、気になる。気にはなるんだけど、リアル店舗で食べるのはどうしても敷居が高い。だとしたら……店舗以外の場所で食べるしかない。つまり……デリバリーで食べるしかないわけだね。

Uber Eatsで「七宝麻辣湯」と「双子麻辣湯」を食べ比べてみた!

ということで、Uber Eatsを起動。これなら行列に混じって挙動不審になる必要もない。自宅という聖域(サンクチュアリ)で部屋着のままズババッ! とすすれるはずだ。せっかくの「デビュー戦」なので、複数の店の麻辣湯を食べ比べてみよう。

ということで、今回は「七宝(チーパオ)麻辣湯」と「双子麻辣湯」からそれぞれ人気メニューとされる一杯を注文してみることに。
待つこと30分、奇跡的にほぼ同時に到着~!

ということでね、さっそく開封していきましょう。

おお~、どちらもウマそう! よし、それじゃあまず、日本における麻辣湯づくりのパイオニアと言っても過言ではない「七宝麻辣湯」からいってみよう。
「七宝麻辣湯」の「完全お好み! スープ春雨」を実食

SNSなどの画像を見る限り、圧倒的に注文されているのが「完全お好み! スープ春雨」のようだ。その名の通り、自分の好みを細かくオーダーできるカスタム性の高い一品だ。

実際に食した経験がある友人女性から黒きくらげと豚肉のトッピングがおすすめとの情報もゲット。そこで今回の一杯は以下のセレクトでいってみた。

商品名: 「完全お好み! スープ春雨」
スープ:オリジナル
辛さ:中辛
トッピング:黒きくらげ/豚肉/エビ

それにしても、スパイス薫るスープの香りがめちゃくちゃいい。香りを嗅いでいるだけで健康になれそうじゃないか。さて、まずはスープからひと口、いただきます。

……ウッッッッッッマッ!!!! うォォォい、ウマいなこれ! もっとガツンとくる味を想像していたが、スープは意外なほどクリア。澄んだ出汁のなかに、鶏や豚の旨味が濃厚に溶け込んでいるみたいだ。さらに、後から追いかけてくる薬膳特有の複雑で本格的な風味が鼻をぶわ~っと抜けていく。
ウマいし、深い。クリアなのに濃厚。旨味の解像度がめちゃくちゃ高い!

主役の春雨はツルツルとした喉越しでありながら、それなりにしっかりとした歯ごたえがある。そして、トッピングの黒きくらげね。これがもう、笑ってしまうほど分厚く迫力がある。もちろん食感もコリコリで激ウマ! 柔らかい春雨と対照的に、特有のリズムを刻んでくれる。

追加した豚肉も肉々しく、食べ応え抜群。麻辣湯の味わいは邪魔せず、だけどしっかり肉でしか得られない幸福感で心を満たしてくれる。

エビもプリプリで、噛むたびに海鮮のエキスが溢れ、旨味のレイヤーがさらに重なっていく。漢方の複雑なニュアンスに喜びを感じつつ、最後の一滴まで飲み干したくなる、なんともヤミツキになる一杯だった。そりゃあ人気出るわ、この料理。
「双子麻辣湯」の「双子マーラータン」を実食

続いては、SNSでも熱狂的な支持を集める「双子麻辣湯」。
こちらの人気トッピングは「ニンニク(無料!)」と「ブンモジャ」だという。なるほどね~。

……ブンモジャ?

不勉強ながら初耳だったが、どうやらじゃがいもでんぷんをベースにした「トッポギ」のようなもので、これが若者の間で大人気なのだとか。そのブームに乗っかって以下のカスタムにしてみた。

商品名: 「双子マーラータン」
辛さ:辛さ2
トッピング:ニンニク/ブンモジャ(50g)/パクチー

で、実物を見てみた率直な感想が……「ん? これも麻辣湯なの?」である。先ほどの七宝麻辣湯と比べて、スープの色も具材のテンションもだいぶ違うように見える気がする。実際、味のほうはどうか。こちらもスープから飲んでみると……

ウ―――――――――――ンマッッッッッ!!!!!! ウマァァァアアアッッッ!!!!

七宝麻辣湯とはタイプがまったく違う。七宝がクリアな旨味が特徴的だったのに対し、双子は白濁したミルキーな味わいで、もちろん薬膳スパイスの風味もよくきいている。麻辣担々麺を彷彿させるコク深さだ。

スープには甘みもあり、非常にクリーミー。そこに無料トッピングのニンニクがガツンときいていて、まろやかなのにパンチ力がすさまじい。
さらにパクチーの爽やかな香りが全体を絶妙に引き締めていて……とにかく、もうめっちゃウマい!

そして、お目当てのブンモジャ。箸で持ち上げた瞬間、その重みにちょっと驚かされる。口に運んでみると……うわっ、何これ! めっちゃウマいんですけど!? モチモチを通り越して、吸い付くような食感……。初めて味わう食感かも。どちらかというと少しタピオカにも似た弾力のあるモチモチ感。スープをたっぷりと纏ったブンモジャは、もはやそれ自体が主役級の満足度である。

春雨にも違いが明確に出ていて、双子マーラータンの方がよりもちもち&ツルツルした感じ。濃厚なスープとの絡みも抜群にいい。具材のほうも豚肉、肉団子、湯葉、きのこ、野菜など、デフォルトでも十分に具材が入っていてかなりのお得感があった。

七宝麻辣湯が「素材の旨味をスパイスで引き立てる一杯」だとしたら、双子麻辣湯は「濃厚なコクと強い刺激を渾然一体となって楽しむ一杯」という印象。同じ麻辣湯というジャンルでもこれだけ味が違うと、もはや別の料理と言ってもいいかもしれない。だが、どちらも間違いなくウマい。


これは流行るわ。これは並ぶわ。料理としてのクオリティーがめちゃ高いし、中毒性もある。しかもこれだけ複雑なハーモニーを奏でるなら、そうそう飽きることもない気がする。
Uber Eatsの女性広報さんおすすめの一杯は?

ちなみに麻辣湯はUber Eatsでのデリバリー人気も高まってきており、同社の広報さんもはまっているそうだ。そこで今回、Uber Eatsの女性広報さんにおすすめの一杯を紹介してもらった。

商品名: 七宝麻辣湯の「完全お好み! スープ春雨」
スープ: トムヤムスープ
辛さ:1辛
麺:こんにゃく麺(もしくは海藻麺)
トッピング:豚肉(鶏肉)/ほうれん草/レンコン/パクチー/しめじ/まいたけ/半熟味玉

もともとはオリジナルの麻辣湯スープで食べていたそうだが、友人から「トムヤムスープに変えるとハマるよ」と言われて試して以来、トムヤムスープの魅力にはまってしまったそう。

「トムヤムスープは、こってりしすぎず、汗をかいた後でも不思議と食欲が湧いてくる味わいで、運動後の体にすっと染みる軽やかさがあり、ついまた食べたくなる魅力があります」

トッピングにもこだわり、トムヤムスープには欠かせないパクチーに加え、たんぱく質補給も意識して、お肉と半熟味玉はマストと話す。

「麺は糖質やカロリーを抑えられるこんにゃく麺か海藻麺を選びますが、しっかり食べごたえが欲しい日は、弾力のあるこんにゃく麺をチョイスしています。野菜はその日の気分で少し変えつつも、ほうれん草・レンコン・きのこ類は毎回リピートしています」

このトムヤムスープ麻辣湯がきっかけで、友人たちとの運動後の定番ごはんになったそうだ。
おっさんが麻辣湯を食べてみて感じたこと

これまでずっと後ろ髪を引かれながらも店舗の前を素通りしていた自分に肩パンの一発でもお見舞いしてやりたい気分だ。でも、じゃあ次は堂々とお店に並べるのかと聞かれると、それもちょっと不安である。


やっぱり店頭でトッピングを選ぶときはどうしてもワタワタしちゃいそうだし、寒空の中並んで待つというのもなぁ……やっぱり、今回のスタイルが自分にあっている気がする。

「麻辣湯、流行ってるらしいね」「でも、注文とか難しそうだな」。そう思っている人は一度、Uber Eatsで頼んでみるといいかもしれないね。
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