ENEOSは2月6日、ソニーが構築した高機能製品向けリニューアブルプラスチックのグローバルサプライチェーン構築に参画し、水島製油所で製造したマスバランス方式を適用したバイオナフサ由来のパラキシレン(バイオPX)の供給を行うと発表した。化石原料依存を低減するグローバルサプライチェーンの構築に貢献するとしている。


○バイオマス由来の原料の供給でカーボンニュートラルに貢献

バイオナフサは、植物由来の油脂や廃食用油などの再生可能な原料から製造されるナフサ相当の留分で、石油由来ナフサの代替として使用される。供給に際して適用されたマスバランス方式は、原料から製品への流通・加工工程で、バイオマス原料等の特性を有する原料が非該当原料と混合される場合に、投入量に応じて製品の一部にその特性を割り当てるもの。既存の設備を活用しながら、環境価値を最終製品までつなげることが可能になる。

ENEOSは基礎化学品分野における非化石原料の導入を推進するため、複数の製油所でバイオマス由来原料や再生原料の持続可能性およびサプライチェーンのトレーサビリティを確保するための国際認証制度であるISCC PLUS認証を取得し、マスバランス方式によるバイオケミカルの製造・供給に取り組んでいる。今後もグリーンケミカルの製品比率拡大を通じて、長期ビジョンに掲げる「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」の両立を目指すという。
○編集部メモ

この取り組みは、ソニーと三菱商事が立ち上げた共同プロジェクト「Creating NEW from reNEWable materials」の一環として、サプライチェーン各社との連携を実現したもの。オーディオ・ビジュアル製品のような高機能製品は使用するプラスチックの種類が多岐にわたることから、サプライチェーンが複雑になり、原料から製品までの流れ全てを可視化・一元管理することが困難だった。また、高い難燃性や光学特性などが求められる部品では、再生プラスチックへの全面的な置き換えが難しいという課題もあった。

今回、Neste/出光興産/Formosa Chemicals & Fibre/SK Geo Centric/anwha Impact/Toray Advanced Materials Korea/三井化学株式会社/CHIMEI/ADEKA/Qingdao Haier New Material Developmentといった企業の協力のもと、バイオマス原料を出発点とするサプライチェーンをマスバランス方式により新たに構築し、可視化した。これにより、従来と同等の品質をリニューアブルプラスチックを製造できるようになり、ソニーは自社の製品に必要な原材料を主体的に選択できる体制を確立できるという。またサプライチェーンの可視化により、各社が温室効果ガス排出量を把握し、カーボンフットプリント削減に取り組めるようになるとしている。
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