JA共済による全国の小・中学生を対象にした「第69回 書道コンクール」および「第54回 交通安全ポスターコンクール」の表彰式が2月6日、東京・千代田区のJA共済ビルで開催された。農林水産大臣賞、文部科学大臣賞などに輝いた生徒たちが表彰されている。


○■大賞に選ばれたのは、どんな作品?

JA共済連では未来を担う全国の小・中学生を対象に、書写教育を通じて人と人との助け合い(相互扶助)の気持ちを深めてもらい、また美術教育を通じて交通安全に対する意識を高めてもらうため、何世代にもわたってコンクールを実施している。

令和7年度は書道コンクールに93万2,800点、交通安全ポスターコンクールに73,481点の作品が寄せられた。応募作品はJAなどによる審査、JA共済連 各都道府県コンクールによる審査を経て、小1~中3まで各学年の最上位作品(書道コンクール条幅の部419点、書道コンクール半紙の部422点、交通安全ポスターコンクール352点)が決定。さらにJA共済連 全国コンクールによる審査で入賞作品が選出され、そのうえで大賞となる「農林水産大臣賞」「文部科学大臣賞」(書道16点)、「内閣府特命担当大臣賞」「農林水産大臣賞」「警察庁長官賞」「文部科学大臣賞」(交通安全ポスター12点)が選ばれている。

大賞作品は、以下の通り。

○■受賞者に感想を聞いた

大賞に輝いた小・中学生たちに話を聞いた。書道コンクール農林水産大臣賞(条幅の部)を受賞した、埼玉県熊谷市立富士見中学校2年の鈴木咲蘭さんは「大きな紙に文字を書くのが好きなんです」と話す。その言葉通り、条幅のサイズ感を活かしてダイナミックに「協同の精神」と書いた。「書道は、小学校に入学する前から習っていました。でも、ここまで大きな賞をもらったのは初めてです」と笑顔を見せる。

交通安全ポスターコンクール文部科学大臣賞を受賞した、愛媛県今治市立日吉中学校1年の前田葵さんは「学校では美術部に入っています。ポスターは1か月くらいかけて描きました」。
手を挙げて横断歩道を渡っている姿を俯瞰で見た構図にした理由については「ひと目で、パッと情報が伝わるように工夫しました。敢えてイラストっぽく描くことで、みんなに見てもらえるかなと思いました」とした。

交通安全ポスターコンクール警察庁長官賞を受賞した、山梨県甲府市立北中学校3年の永井柚衣さんは「登下校中にながらスマホをしている人を見かけるので、どんな恐怖があるのか、意識してほしくて描きました」。自身も、ながらスマホでひやっとした経験があると明かす。作品では、横断歩道のゼブラ模様を4コマ漫画風に仕立てたアイデアが光った。「美術の先生にも喜んでもらえたし、友だちにも『良かったね』と言ってもらえました」と声を弾ませた。

○■たくさんの良い作品に出会えた

表彰式には、受賞者本人とその家族が出席した。冒頭、主催者であるJA共済連の青江伯夫会長は「皆さんの作品を拝見して、本当に圧倒されました。勇気、希望、これからも頑張ろうという想いをいただきました。JA共済は、日本の未来を担う皆さんを引き続き応援してまいります」と挨拶。

総評として、書道作品を審査した日本芸術院会員・日展理事の高木聖雨氏は「本年も全国から大変素晴らしい作品が数多く寄せられ、審査員一同、感激いたしました」と話す。高木氏は、昭和57年の第25回 書道コンクールで大臣賞に輝いた生徒が大人になっても書道を続け、現在は書道界の第一線で活躍中であるというエピソードを披露。
また日本の書道文化がユネスコの無形文化遺産に登録されることも祈念し、「書道は日本を代表する文化であるという誇りを胸に、今後も楽しんで作品を書き続けてください」と呼びかける。

交通安全ポスター作品を審査した多摩美術大学の中島祥文氏は「今年もたくさんの素晴らしい作品が集まりました。大きな声で叫ぶ人、小声ながらしっかり語る人、色いろな人がポスターに描かれており、皆さんの個性が表れているようでした。審査する先生方も1人ひとりの違いに驚き、あるいはにっこりしながら話し合って大賞を決めていきました」と説明。ポスターでは「最も大切な部分はどこか」をよく考えて描くことでメッセージが伝わりやすくなる、と解説した。

このあとステージには、書道コンクールのイメージキャラクター「キョショー」と、交通安全ポスターコンクールのイメージキャラクターの「ガショー」が登壇。「皆さんの素敵な笑顔と素晴らしい作品に出会えて、私たちもとても嬉しいです。皆さんが本日の主役です。元気よく笑顔でステージに上がってくださいね」と言葉をかけた。

このあとの表彰式では、28名の生徒が1人ずつ壇上に上がって表彰状と記念品をもらった。

近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。
通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら
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