2026年2月3日に発売された『将棋世界2026年3月号』(発行=日本将棋連盟、販売=マイナビ出版)では、銀河戦で藤井聡太竜王・名人を破り4年ぶりの棋戦優勝を果たした豊島将之九段インタビュー「恐れることは何もなかった」を収録しています。本稿では当記事より、一部を抜粋してお送りします。
○銀河戦を振り返る
●このたびは銀河戦優勝おめでとうございます。まずは率直な気持ちを教えてください。
優勝という結果は自分でも驚いた部分がありました。日々いろいろなことに取り組んではいますが、すぐに大きな活躍ができるイメージはありませんでしたので、結果が出てうれしかったです。
(中略)
●藤井竜王・名人に勝って優勝ということで手応えはありましたか?
どうなんでしょう。何かすごくいい手を指して勝ったという感じでもなかったので。優勝という結果を残せた充実感はもちろんありましたが、自分の将棋に手応えを感じたかと言われると、そこまでではなかったかもしれません。
●今期の銀河戦全体を振り返っていかがでしたか?
迷いながらも粘り強い手を選べて、致命的な悪手を指さずに乗り切れたかなと思います。
●銀河戦では2回目の優勝になりましたが、1回目と違いはありますか?
もちろん両方ともうれしいですが、活躍から遠のいていた分、今回のほうが感慨は大きいかもしれません。
○将棋を長く続けたい
今期の好調の要因はどんなところにあると思いますか?
昨年に比べて勝率が高いのは運がいいところも多分にあるんですが、将棋の内容自体もよくなってきていると感じています。何かをすごく変えたというわけではないんですが、粘り強く戦うということを意識しています。
●局面が苦しくなっても、簡単に諦めないということですか?
それもありますし、一回対局で負けても気落ちしないということもあります。
●なるほど。明確に自分の力がついたという成果が見えない。見えないからこそ目の前の対局をしっかり戦うという。
そうですね。去年は自分の状態の悪さに嫌になりながら指していたこともありましたが、いまはなくなりました。
(中略)
●最後に今後の抱負をお願いします。
あまり景気のいいことは言えませんが、粘り強く指すという意識で取り組んでいて、少しずつ状態がよくなっていっていると思うので、それを続けていきたいです。全然勝てなかった期間があったのですが、そのときにむしろ『将棋を長く続けていきたい』という思いは強くなりました。その気持ちを大事にしながら取り組んでいけたらと思っています。
●負けが込んでしまったら私なら嫌になってしまいそうです。
自分もそういうイメージを持っていました。でも実際になってみたら、もちろん、つらいと言えばつらいんですけど、それでもやっていけそうかなと思えました。勝てない状態が続くことを勝手に想像して恐れていたところがあって、やる気が全くなくなってしまうんじゃないかと思っていました。でも全然そんなことはなかったです。長く続けていきたいと思えたことを大切にしていきたいと思います。
○将棋世界2026年3月号』、絶賛発売中!!
ほかにも、
・第75期王将戦七番勝負第1局藤井聡太王将対永瀬拓矢九段の観戦記「これぞ最高峰の攻防」
・尾上与一による将棋小説「春、ラバータイルで君を待つ(前編)」
・斎藤慎太郎八段、岩村凛太朗四段が選考委員を務める「詰将棋サロン年間優秀作品選考会」
といった記事もあり、指す将・観る将はもちろん、全ての将棋ファンの方々に楽しんでいただける一冊になっています!
『将棋世界2026年3月号』
発売日:2026年2月3日
特別定価:920円(本体836円+税)
発行:日本将棋連盟
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