「普通に話しているつもりなのに、相手をイラッとさせてしまった」「よかれと思って言ったのに、傷つけてしまった」「職場の同僚や友人の輪に、なかなか溶け込めない」こんな悩みはありませんか。この記事では、これまで2万人以上の個別相談を受け、延べ6万人以上に企業研修・講演を行ってきた大野萌子氏の著書『いつも感じがいい人はこんなふうに話している』(アスコム)から一部を抜粋して紹介。
誰でも感じがいい人になれる、言葉の選び方について解説します。

今回のテーマは『「ちょっといいかな?」はダメな声のかけ方』。

○「ちょっといいかな?」はダメな声のかけ方

上司から部下へ、部下から上司へ。どちらの場合でも、何かを頼むような時の言い方、伝え方によっては感じが悪くなります。

例えば、こんなふうに声をかけていませんか?

「(上司が部下へ)今ちょっといい?」

「相談したいことがあるんですけど」

「教えてもらいたいと思っていることがあって……」

どれもダメな言葉遣いというわけではありませんが、言われるとなぜかもやっとするのではないでしょうか。

その理由は、用件が何なのかがすぐにわからないからです。

何かを頼みたい場合、声をかける相手の状況を確認しないと、自分の側の都合だけを言っているようで感じが悪くなります。

こういう伝え方をしてしまう人は、「相手は忙しいかもしれない」「最初に細かいことを伝えると、時間がかかって迷惑かもしれないから」と思い込んでいて、自分では配慮して声をかけているつもりなのでしょう。

ですが、感じがいい人は、例えば次のように声をかけます。

「話したいことがあるから15分くらい時間あるかな?」

「今進めているプロジェクトの●●について、相談したいことがあります」

「パワーポイントの資料を作ってるんですが、3箇所わからないところがあって、教えてもらいたいんです」

それぞれに、おおよそのかかる時間や、何について聞きたいのか、何を必要としているのか、がざっくり伝わりますよね。

もちろんひと言ですべて細かく伝える必要はなく、目安で構いません。その目安となる言葉や説明が少し入るだけで、ぐっと感じがよい声のかけ方になるのです。


また、仕事の場でも家庭の中でも、何かを「手伝ってほしい」と伝える時には、特にこれを思い出してください。

YOUメッセージからIメッセージに変えて考える、です。

誰かに何かを頼みたい時、お願いしたい時、

「ちょっと手伝ってよ」

「●●しといて」

「あれ、やっておいて」

などと言ってませんか?

これはよく考えると、「あなたがしてよ」「あなたがやっておいて」と、「あなた」が主語になる言葉ですね。

これを

「私は●●をしてほしい」

「私はあなたに手伝ってほしい」

など、主語を「私」に変えるだけで、ぐっと感じがよくなります。

言っている内容は同じですが、受け取る側の感じ方が変わるので、相手としては要望を受け入れやすくなるのです。

「あなた」が主語の場合は、言っている側にそんなつもりではなくても、命令しているような印象や、責めているようなニュアンスに聞こえる可能性があります。

それが、「私」を主語に変えるだけで、「私がお願いしている」というニュアンスが強まり、相手が受け取りやすくなるのです。

子どもが部屋を片付けない時、「あなたはなんでいつもそうなの、片付けなさい!」と言うより、「私はあなたに片付けてほしいと思ってるの」と言うほうが、子どもだって受け入れやすいのです。

○『いつも感じがいい人はこんなふうに話している』(大野萌子/アスコム)

どうすれば、感じのいい話し方ができるのか。 そもそも、感じが悪い言葉遣いも、悪気があって発せられることはほとんどありません。むしろ、本人は「よかれ」と思っていることさえあります、いわば無意識に感じの悪い言葉が出てくる状態です。「無意識なら防ぎようがない。
やっぱり、どうしたらいいのか分からない」と思うかもしれませんが、大事なのは「考え方」を変えること。普段から「感じのいい考え方」をしていれば、感じのいい言葉が頭に浮かんできます。この本では、読むうちに「感じのいい人の考え方」が自然とインストールされるように工夫しています。「考え方を身につけよう」と頑張る必要はありません。本文中に身近なシーンを題材にした具体例や、根拠となる心理学的エビデンス、さらにあなた自身に考えてもらう設問も用意しました。つまり、「読んで終わり」ではなく、「読んでいるうちに変わる」本。いってみれば、読むだけで感じがよくなる本です。読み終える頃には、あなたの中に「感じがよくなる考え方」がしっかりと根づいているはずです。
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