「運動しなきゃ」「もっと寝なきゃ」そう思いながら、忙しさに流されていませんか?

循環器内科医の後平先生が重要視するのは、「完璧な健康習慣」ではありません。心臓病予防において大切なのは、普段の生活リズムを崩さず、日々の睡眠を削らないことだと言います。


今回のテーマは「心臓を守るために、続けたい習慣・避けたい習慣」です。
週末にまとめて運動より「毎日少しずつ」が正解

心臓病予防には運動が効果的とされています。でも、頑張りすぎないことがポイントだと後平先生は強調します。

最新の研究では、週末にまとめて運動するより、毎日少しずつ体を動かすほうが血圧や血糖の安定につながると考えられています。特別な運動でなくても、速めの歩行を30分、あるいは10分を3回に分けて行うだけでも十分です。

大切なのは継続性。毎日ジムに通う必要も、高いランニングシューズを買う必要もありません。通勤や買い物の途中で、少し歩くスピードを上げてみる。それだけで心臓への効果は期待できます。
睡眠は「削らない」ことが心臓を守る

近年、とくに注目されているのが睡眠です。心臓病予防の国際的な指標でも、睡眠は血圧や体重、糖代謝に影響する重要な要素として位置づけられています。

寝不足が続くと、食欲が乱れ、血圧が上がりやすくなり、結果として心臓に負担がかかります。
忙しい世代ほど睡眠を後回しにしがちですが、心臓を守るという意味では「削らない」ことがとても大切です。
避けたい「自覚症状のない習慣」

後平先生が避けたい習慣として挙げるのは、「長時間座りっぱなし」「休日の極端な寝だめ」です。これらに共通するのは、体への影響を実感しにくいまま習慣化し、放置してしまいがちな点です。

長時間座り続けると、血流が滞り血管に負担がかかります。休日の寝だめは、生活リズムを乱し、かえって睡眠の質を下げることがあります。これらは、じわじわと心臓病リスクを高めていく習慣です。

毎日の歩き方をちょっと変える。いつもより30分早く布団に入る。その小さな積み重ねが、数年後の心臓を守ります。

○後平泰信(ごひら やすのぶ)

循環器内科医。徳洲会グループで初期・後期研修を経て循環器内科に従事し、札幌東徳洲会病院では医長、部長を歴任。あわせて睡眠・無呼吸・遠隔医療センター長として、睡眠医療と遠隔医療の診療体制づくりにも携わる。
現在は医療法人徳洲会 札幌もいわ徳洲会病院 病院長。専門は循環器内科を軸に、睡眠全般・睡眠時無呼吸症候群、内科診療、スポーツ医学、遠隔医療、地域医療など幅広い領域で臨床と医療連携に取り組む。

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