メルシャンは2月17日、ワイン事業戦略発表会を開催。中・高価格帯のワインの売上を2035年までに2倍に引き上げ、イノベーション開発により新規ユーザーを獲得、グローバル市場も拡大していく方針を明らかにした。


○魅力的なワインが続々発売

まずは新商品の紹介から。長野県産のシャルドネ品種を使用した「シャトー・メルシャン 長野シャルドネ 2024」(750ml・白)は2026年1月13日より全国で販売している。長野県産のメルロー品種を使用した「シャトー・メルシャン 長野メルロー 2023」(750ml・赤)もリニューアルして販売している。

小容量の紙パックワインの「メルシャン・ワインズ フルーツ スキップ レッド/ホワイト」250mlサイズは2月24日に全国で発売する。なお昨夏には500mlサイズを発売しており、フルーティで飲みやすい味わいと持ち運びしやすい点が、幅広い層から支持されている。

手軽に飲めるサイズの缶ワイン「メルシャン・ワインズ サニーサイド オーガニック スパークリング 缶」と「メルシャン・ワインズ サニーサイド オーガニック スパークリング ロゼ 缶」は2月下旬頃よりデザインを順次リニューアル。また第3弾として「メルシャン・ワインズ サニーサイド オーガニック スパークリング レッド 缶」を3月31日に発売する。

カリフォルニアの名門ワイナリーより、新ブランドとなる「ロバート・モンダヴィ カリフォルニア」(カベルネ・ソーヴィニョン/ピノ・ノワール/シャルドネ)を世界に先駆けて4月21日に発売する。

○戦略の3本柱で利益拡大をねらう

2025年のメルシャンワイン事業の実績について、メルシャン 代表取締役社長の大塚正光氏は「売上収益は前年並みを維持し、ワイン事業利益は為替影響を受けながらも増益を達成しました」と報告する。

チリNo.1ワイナリー「カッシェロ・デル・ディアブロ」がワイン市場のプレミアマイズ(高付加価値化)を牽引したほか、昨今の変化するライフスタイルにあわせた「メルシャン ボトル缶ワイン」などの商品で新規ユーザーの獲得に成功。「シャトー・メルシャン」のグローバル展開を拡大したことで、世界における日本ワインのプレゼンスもアップできた、と評価する。

メルシャンでは2026年に新たな企業パーパス「自然のめぐみを、幸せにかえてゆく。」を設定した。
その思いについては「人と人のつながりと、人と自然が交わる機会を増やして、地球、社会、あらゆる人の幸せを実感できる時間を延ばす」としている。大塚社長は「全社一丸となってネイチャー・ポジティブ経営に取り組んでいきます」と力を込める。

その一環として、B Corp認証の取得を目指す。具体的には、グローバルパートナーと輸送手段・容器包装の取り組みを推進する。一例として、二酸化炭素の排出量が大きいボージョレ・ヌーボーのフランスからの航空便を取りやめた。またGHG排出量は2030年までに2019年比で30%の削減を目指す。「B Corp取得を目指すことで、次の100年、あらゆるステークホルダーから選ばれ続ける企業体質をつくっていくとともに、グローバルレベルでの信頼を獲得します」と大塚社長。

最後に「プレミアマイズによる市場の魅力化、イノベーション開発による新規ユーザーの開拓、グローバル市場の拡大、という戦略の3本柱によってメルシャンワイン事業利益を2035年までに(2025年比で)3倍にすることを目指します」と宣言した。

メルシャン マーケティング部長の神藤亜矢氏は、「カッシェロ・デル・ディアブロ」が1,000円~1,999円の中・高価格帯ワインのカテゴリを牽引したことで、“量を競う時代から価値に納得して選ばれる時代”に入ったと分析する。

ワインの飲まれ方の変化にも注目する。ボトル缶ワインの販売金額はここ5年間で1.5倍まで拡大しており、神藤氏は「利便性を求める方、若年層の方、忙しい女性の方が、平日の夜にも飲むようになりました」と分析。

日本国内でワインづくりを150年続けてきたメルシャン。
輸入ワイン事業にも50年以上、取り組んでいる。「この長いパートナーシップがあるからこそ、日本のお客様のために世界中から素晴らしいブランド、最新のトレンドも入ってきます」と話す。

同社では今後もシャトー・メルシャンの事業を拡大するとともに、輸入ワインで高価格帯ブランドを強化。またボトル缶、紙パックのワインなどを展開して、積極的に新規ユーザーを獲得していくと説明している。

近藤謙太郎 こんどうけんたろう 1977年生まれ、早稲田大学卒業。出版社勤務を経て、フリーランスとして独立。通信業界やデジタル業界を中心に活動しており、最近はスポーツ分野やヘルスケア分野にも出没するように。日本各地、遠方の取材も大好き。趣味はカメラ、旅行、楽器の演奏など。動画の撮影と編集も楽しくなってきた。 この著者の記事一覧はこちら
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