情報が多くなると使うツールも多くなる。ローカルのデスクトップに目を落としてみるとデスクトップやドキュメントに規則性の無い命名フォルダやスクリプトが散乱してくる。
AIを使ってバイブコーディングでフォルダから起動するローカルホストアプリなどが増えてくるとなおさらだ。

Amazonで"情報整理"などで検索するとカードに書いた事案を類似グループに分けて、意味付けしたグループにして、線や階層で構造化する川喜田二郎氏のKJ法「発想法」や時系列を取り入れた野口 悠紀雄氏の「「超」整理法」などのベストセラー名著からデジタルツールを用いた情報整理まで、様々な角度から情報を分類する書籍が並ぶ。アナログ時代のカードや書類は、デジタル世界ではそのままファイルやフォルダに置き換えられる。命名規則や分類、タグ付けなど情報の構造化は知的生産術の大黒柱であり、奥深いものなのだ。
○Markdownを基礎にしたツールで構造化

近年、マークアップ言語の「Markdown」の活躍の場が広がっている。John Gruber氏(daringfireball.net)が自身のブログを書きやすく読みやすくするためにPerl言語で作成したマークアップ「Markdown」はCMSなどに広く実装されてきたが、ナレッジベースソフト「Obsidian」が大人気だ。Electronで構築されており、動的マインドマップのような可視化、軽快な検索機能などObsidian Valutフォルダに蓄える大量のmdファイルを使って個人ナレッジを構造化できる。個人的にはファイルやフォルダを意識しなくてよい点、[[name]]で書類間リンクやタグ付けで手軽(#スペースなし)な点、即座に可視化(graph view)される点などが便利だと思った。

"構造化"は全体の中での部品として情報を捉えられる仕組みである。逆に、全体構造が見えないなかで部品だけを作っていると弊害がある。"雲をつかむような"という慣用句があるが、物事が漠然としていてとらえどころがないなかで、何かをしている状態は不安/不確定である。構造化が進むと解消されることが多々ある。
縦・横・並びと全体構造が見えていれば、物事も進めやすい。

「Markdown」には文書の中で構造化の手始めを簡単に行える記法がそなわる。見出しを付けアウトラインを作るには#スペース。文書全体のなかのパーツとしての構造をこれだけで作れる。タイトルという全体文書の中に

# A
## B
### C

とやるだけで階層構造を作れる。並列の集合体、リスト構造は

* A
* B
* C

で見やすい箇条書きで表示される。構造化で重要な役割をになってきた行・列情報も

| A | B | C |
| --- | --- | --- |
| 1 | 2 | 3 |

できれいに表示される。HTMLでテーブルをつくることを考えると相当に手軽である。

Obsidianには、データベース化、自動化、タスク管理、可視化とプラグインコミュニティが豊富であることも特徴で、公式サイトからインストールできる。簡単にはじめられて、より高度な扱いもできる「Markdown」ツールであるのだ。
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