これまで約350曲ものサウンドロゴを手がけてきた芸人/ミュージシャン・はなわが、新たな発見に出会った。「こんな面白い大会、初めてですよ!」と興奮気味に語るのは、企業の社員たちが、自社のサウンドロゴに込めた想いを歌とパフォーマンスで表現する「サウンドロゴカラオケAWARD powered by JOYSOUND」だ。


審査員を務めたはなわは、出場者たちが“会社の顔”を背負って歌う姿を見て、サウンドロゴの可能性が「無限大に広がっていく」と確信したという――。

○「最終的にちょっとムカついて…」雪国もやしCM曲秘話

今回審査員を務めるにあたって、これまで制作したサウンドロゴを数えると、約350曲に達していたという、はなわ。さらに、1つのお題に対して「多いときは100曲ぐらい作る」こともあることから、単純計算で3,500曲にも上る。

制作に当たっては、「キャッチーで、バーンって来た瞬間にピクッと二度見しちゃうような曲」を意識。さらに、「ダサいと言われたりもするけど、長く続くと逆になじんでくるということもありますよね」という。今回の出場者から、当初は「耳障りだ」とクレームも受けた「伯方塩業」の「は・か・た・の・しお♪」や、「ダサい」と社内で言われていたという「長谷工グループ」の「タラタタッタタ!♪」の秘話に共感した。

短尺ゆえに、むしろ普通の曲より難しい側面もあるといい、「10秒、もっと短いと3秒とか5秒に詰め込む作業は、キャッチコピーを考えるみたい」とのこと。「普通の曲を作る時は、そこができれば一気にできちゃう。それくらい一番大事な部分です」とクリエイティブの真髄を語る。

自身が作ったサウンドロゴの中でお気に入りとして挙げるのは、「第46回ACC CMフェスティバル」(2006年)でベスト音楽賞を受賞した「雪国もやし」。制作時は「何度も何度もボツになって」と作り直しが続いた末に、「最終的にちょっとムカついて、“めちゃくちゃ高いから~みんな絶対買うなよ~雪国もやし”っていう曲を送ったら“これだ!”って言われて“えー!?”みたいな(笑)」と、忘れられないエピソードを明かした。

サウンドロゴのような短尺の楽曲は、AIで大量に作れる時代に。
だからこそ、「これは“はなわっぽいな”って言ってもらえる、自分の味を持たなきゃいけない」と言葉を強める、はなわ。今回の大会で、各社がサウンドロゴに込めた思いのプレゼンを聞いて、再確認したそうだ。

キャッチーさだけでなくてもいい「逆に印象に残る」


今回の大会は、サウンドロゴ制作を数多く手がけてきた立場として学びが多かったようで、「もう本当に“億万通り”のいろんなパターンがあるので無限大に可能性がありますよね」と目を輝かせる。

自身が制作の中で意識しているのは、「誰もが一瞬で覚えて、口ずさんじゃう」キャッチーさ。子どもが学校で言ってくれるような広がりまで想像して作るというが、各社のサウンドロゴを見渡して、「別にそれだけじゃないんだなと思いました。何言ってるか分かんない、よく聞かなきゃ分かんないのも、逆に印象に残ったりするんですね」と、気づきがあったようだ。

サウンドロゴだけでなく、感銘を受けたというのが、出場各社による思いを込めた120秒のプレゼン。「皆さんが一生懸命準備をされているのが伝わってきました」と心を動かされた。

その上で、この大会の魅力の一つとして挙げるのは、企業・団体の代表として出場者が“会社を背負って”臨む構図。「サウンドロゴって会社、団体の本当“顔”だと思うんです。みんなが代表として来てる感じが面白かったです」といい、近年薄れがちな“みんなで一つのことをやる”体験が凝縮されている点にも好感を持った。

この精神は、はなわが2024年にゲスト出演した『埼玉政財界人チャリティ歌謡祭』(※)にも通じるといい、「会社の絆みたいなものが深まる感じがして、見ていてハートフルで良かったです」と振り返った。


(※)…埼玉県の企業・自治体などの代表が、社員・職員らを引き連れて自慢の歌声を披露する、テレビ埼玉の正月恒例特番

見事、初代の大賞に輝いたのは、「TOPPA!!!TOPPAN♪」というシンプルかつ力強いサウンドロゴを、「T・O・P・P・A・N」の文字を象った振り付けとともに魅せたTOPPANホールディングス。このパフォーマンスに、「演出とかたくさん練習してくれたのが分かりますよね」と納得したという。

次回開催への期待を聞くと、「僕は本当に常に参加させていただきたいですね」と即答し、「サウンドロゴは無限に広がっていく気がします。新たなヒット曲や後世に残る名曲が、この大会から生まれていくんだろうなと感じています」と確信していた。

この決勝ステージの模様は、全編にわたりYouTubeでライブ配信され、アーカイブ配信もされている。
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