SANUは2月26日、「都市ファミリーのライフスタイル調査」の結果を発表した。調査は2025年12月18日~20日、関東圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)の子育て世帯627名および、同社が運営するシェア別荘「SANU 2nd Home」利用者188名を対象にインターネットで行われた。

○都市ファミリーの2人に1人が「心の余白」を最優先

2026年、都市ファミリーの2人に1人が、家族で大切にしたいものとして「心の余白・リセットできる時間(50.1%)」を挙げ、「最も大事なもの」としても全項目で1位となった。

多くの情報や選択肢に溢れる都市生活において、「余白」を確保することは、パートナーや子どもに対してフラットに向き合うための時間と心のゆとりをつくるものであり、これは単なる休息志向ではなく、家族の対話や学びが無理なく続くよう日々の暮らしの中で家庭の土台を整えたいという、所得帯を問わない普遍的な意識の表れといえる。

また、投資意欲にも変化が見られた。教育熱心な都市層においても、塾などの「学習(28.2%)」より、自然・アートなどの「体験(31.9%)」が上回っている。学習よりも好奇心や感性を育む原体験への関心の高さが示唆される。

○パワーファミリーの優先順位に変化

上記のデータを世帯年収別で比較すると、都市圏で増加している共働きのパワーファミリー層(世帯年収1,501万円以上~2,000万円以下)では、価値観と支出意向に明確な変化が確認された。

この層では「家族のウェルビーイング(41.3%)」が突出して1位となり、「子どもの学習(17.5%)」は全所得層で最も低い結果となった。

夫婦共働きで子育て・仕事の責任を担い、意思決定密度の高い生活を回し続けるなかで、「まず親が回復しなければ、家族全体が回らない」という現実的な認識が広がりつつあると考えられる。

○段取り負荷という矛盾が自然を遠ざける

99.0%が「自然が暮らしには必要」と回答する一方で、理想の頻度と実際の頻度には大きな乖離が見られた。その理由は金銭面だけでなく、荷物の準備・日程調整・調べものといった「段取り」に伴う負荷にある。

リフレッシュするために、さらにタスクをこなさなければならない。この矛盾が自然との距離を広げているという実態が明らかになった。


○回復インフラとしての"通う自然"

世帯年収が高まるほど、「心の余白」への渇望は右肩上がりに高まる。さらに、高所得層になるほど「都市と自然を無理なく行き来する暮らし」への関心が高い傾向となった。

一方、散歩などの日常的な「身近な自然」では深い回復が難しく、旅行やキャンプといった「非日常の自然」は準備や予約の負荷が障壁となり、継続しにくい現実も見えてきた。行き先や持ち物を悩むことなく、慣れ親しんだ場所に"ただいま"と帰れる「通う自然」は、自然との接点をイベントから習慣へと近づける。
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