仕事や家事、育児に追われ、平日は十分な睡眠時間が確保できない――そんな方も多いのではないでしょうか。溜まった眠気を休日に一気に解消する、いわゆる「寝だめ」。
これは果たして、体に良い習慣なのでしょうか。

今回は「休日の寝だめは体にいい」という噂について、25歳から69歳までのマイナビニュース会員412名にアンケートを実施しました。結果は、81.8%の方が体に悪いと回答し、否定派が大多数を占める形に。

回答者の声を見ると、「寝だめはかえって疲労につながる」「規則正しい生活が一番」と否定的な意見が多く見られました。一方で、「夜勤後の休日は寝だめで体をリセットできる」と、肯定的に捉える方もいました。

では実際のところ、どうなのでしょうか。睡眠呼吸器科医の後平泰信先生にお話を伺ったところ、「休日の寝だめはおすすめできない」という答えが返ってきました。
寝だめは体内時計を狂わせる原因に

後平先生によると、休日の寝だめが良くない主な理由は、体内時計を狂わせてしまう可能性があるからとのこと。これは「ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)」と呼ばれるもので、翌日の集中力や気分の低下を招き、生活に支障をきたしかねないといいます。

先生は、休日・平日問わず規則正しい睡眠を取ることが理想的だと話します。また、1時間以上の習慣的な昼寝は死亡率の上昇や認知症リスクの増加と関連するという研究結果もあり、長すぎる昼寝にも注意が必要です。
眠気を上手に解消する「パワーナップ」とは

では、平日の寝不足はどのように解消すればいいのでしょうか。
後平先生が勧めるのが「パワーナップ」の活用です。

パワーナップとは、午後3時頃までに20分未満の浅い睡眠をとることで、午後のパフォーマンス向上や眠気の改善が期待できるといいます。深く眠りすぎないよう、机に顔を伏せるなど工夫しながら休息をとることで、疲労回復にもつながるそうです。

寝だめで帳尻を合わせようとするより、日々の睡眠リズムを整える意識を持つこと。小さな習慣の積み重ねが、毎日のパフォーマンスを左右します。

○後平 泰信(ごひら やすのぶ)

循環器内科医。徳洲会グループで初期・後期研修を経て循環器内科に従事し、札幌東徳洲会病院では医長、部長を歴任。あわせて睡眠・無呼吸・遠隔医療センター長として、睡眠医療と遠隔医療の診療体制づくりにも携わる。現在は医療法人徳洲会 札幌もいわ徳洲会病院 病院長。専門は循環器内科を軸に、睡眠全般・睡眠時無呼吸症候群、内科診療、スポーツ医学、遠隔医療、地域医療など幅広い領域で臨床と医療連携に取り組む。

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