米Paramount Skydance Corporation(以下Paramount)は2月27日(現地時間)、Warner Bros. Discovery(WBD)を買収すると正式発表した。両社の取締役会は全会一致で承認しており、規制当局の審査およびWBD株主の承認を経て、2026年第3四半期(7~9月)の完了を見込む。
発表によると、ParamountはWBDの発行済み株式を1株31ドルの現金で取得する。WBDの株式価値は約810億ドル、負債を含む企業価値は約1100億ドルと評価される。Paramountは、基幹システム(ERP)の統合や配信技術基盤の集約、調達の効率化、不動産の最適化などにより、60億ドル超のシナジー効果を見込むとしている。
合併後の新会社は、「ハリー・ポッター」「ゲーム・オブ・スローンズ」「DCユニバース(バットマン、スーパーマンなど)」(WBD)や、「ミッション:インポッシブル」「トップガン」「ゴッドファーザー」「スポンジ・ボブ」(Paramount)などのフランチャイズを擁する。発表によると、合計で15,000本以上の映画タイトルと膨大なテレビ番組ライブラリーを保有する見込みである。これらの知的財産(IP)を横断的に活用し、フランチャイズ展開の強化と収益機会の拡大を図る。
劇場公開戦略についても、両スタジオ合計で年間30本以上の劇場映画を制作する方針を示した。各作品は少なくとも45日間の劇場独占期間を確保し、ヒット作については60~90日以上とする。劇場公開後は、有料ビデオオンデマンドを経て定額制配信へ移行させる。
動画配信分野では、「Paramount+」と「HBO Max(Max)」、無料広告型配信の「Pluto TV」を連携させてより強力なプラットフォームを構築し、加入者拡大と広告収入の増加を通じて、長期的な収益性の向上を目指す。
スポーツ放送においても、NFL(米プロフットボール)、NHL(米プロアイスホッケー)、オリンピック、UFC(総合格闘技)、PGAツアー(ゴルフ)など、幅広い放映権ポートフォリオを保有する。
今回の合意に至る過程では、Netflixとの取引を覆す展開があった。 2025年12月、WBDはNetflixと、映画・テレビスタジオ部門およびストリーミング事業の売却について最終合意に達したと発表していた。しかし、その後もParamount側は買収提案を継続し、最終的に提示価格を1株31ドルへ引き上げた。これに対しNetflixは、提示条件が「財務的に魅力的ではなくなった」として対抗入札を見送り、2月26日に撤退を正式表明した。
今後は規制当局の審査が焦点となる。カリフォルニア州司法長官が調査を開始しているとの報道もあり、審査の行方次第では完了時期に影響が及ぶ可能性もある。











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