小中高等学校向け教科書を発行する光村図書出版は2026年3月3日、第5回 子どもの「好き」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査期間は2026年1月7日~9日、対象は全国の小中学校に通う児童生徒で、児童生徒本人に聞き取りのうえ保護者が回答するインターネット調査を実施。
有効回答数は518名(小学生347名、中学生171名)。今回は生成AIの使用状況をテーマに、学校や日常生活での利用実態や意識を調べた。

○学校での生成AI使用は25.5%

学校の授業で生成AIを「使ったことがある」は25.5%、「ない」は74.5%となった。小学生と中学生を比較すると、「ある」は小学生20.2%、中学生36.3%で、中学生が16.1pt高かった。
○日常生活での使用は35.9%

学校以外の日常生活で生成AIを「使ったことがある」は35.9%、「ない」は64.1%となった。学校での使用(25.5%)と比べて10.4pt高い。学年別では小学生31.1%、中学生45.6%で、中学生が14.5pt高く、約半数が日常的に生成AIを利用していることがわかった。
○利用サービスは「ChatGPT」が約8割

学校、日常生活ともによく使われている生成AIは「ChatGPT」が約8割で最多となった。2位の「Google Gemini」は約3割にとどまり、「ChatGPT」が大きく上回る結果となった。
○学習目的は「好きなことやわからないことについて調べる」が約7割

学校、家庭いずれの学習においても、「好きなことやわからないことについて調べる」が約7割で最多となった。

学校での学習では「たくさんの情報の中から重要な内容を選ぶ」(22.7%)、「自分で書いた文章や発表原稿などに対してアドバイスをもらう」(21.2%)が続いた。家庭での学習では「雑談をする」(19.0%)、「悩みごとの相談をする」(18.4%)が上位となった。


○能力向上は「わからない」(50.6%)が最多

生成AIを使うことで自分の能力が伸びそうかという問いでは、「わからない」(50.6%)が最も多かった。「そう思う」(29.2%)は「そう思わない」(20.3%)を8.9pt上回った。
○「勉強は不要になるとは思わない」(45.8%)が最多

生成AIがあればこれから勉強する必要がなくなると思うかとの問いでは、「そう思わない」(45.8%)が最多となった。「そう思う」(20.1%)の2倍以上となり、生成AIがあっても勉強は必要だと考える子どもが多い結果となった。
○人と一緒にしたいことは「雑談をする」

生成AIよりも人と一緒にしたいことは、「雑談をする」(44.2%)が1位、「好きなことやわからないことについて調べる」(41.3%)が2位、「悩みごとの相談をする」(34.9%)が3位となった。

小学生では4位が「絵や音楽をつくる」(24.2%)、中学生では「自分で書いた文章や発表原稿などに対してアドバイスをもらう」(21.1%)となり、学年による違いもみられた。
○人と関わる楽しさや信頼感を重視

Q7でそのように回答した理由としては、人と直接関わることへの安心感や楽しさを挙げる声が多くみられた。

「雑談をする」では、友達と話すのが楽しい、表情があって楽しいといった意見が寄せられた。「悩みごとの相談をする」では、AIに人の悩みはわからないと思う、自分の性格や行動を見てアドバイスがもらえるといった回答が挙がった。

また、文章や発表原稿へのアドバイスや間違いのチェックについても、人のほうが信頼できる、生身の人の意見を聞きたいとする声がみられた。自由回答からは、楽しさや信頼性、気持ちの共有といった点で人とのコミュニケーションを重視する傾向がうかがえた。

今回の調査から、生成AIの利用は学校よりも日常生活で進んでいる一方で、生成AIがあっても学習は必要と考える子どもが多く、人とのコミュニケーションを重視する傾向がうかがえる結果となった。
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