最近、スーパーで手に取る商品の値上がりを実感する場面が増えています。特に食品の値上がりは毎日の食卓に直結するので、家計への影響を強く感じている人も多いでしょう。
食品値上がり率ランキング
総務省「家計調査・家計収支編」のデータを使って、2020年と2025年の食品価格を比較し、5年間の値上がり率を求めます。比較データは二人以上の世帯の全国・平均価格を用います。
なお、家計調査の平均価格は、家計の購入実績(支出金額÷購入数量)から算出されるため、店頭価格とは性格が異なります。
上昇率上位から並べてみると、米(88%)、ほたて貝(78.1%)、たまねぎ(68.5%)、卵(53.6%)、コーヒー(53.2%)、はくさい(48.5%)、マヨネーズ類(45.9%)、みかん(45.1%)、さけ・塩さけ(42.7%)、食用油(42.1%)、じゃがいも(41.2%)、他の柑きつ類(40.7%)、たけのこ(39.3%)、しらす干し(38.4%)、さば(38%)、あさり(37.2%)、かき(貝)(37%)、オレンジ(35.8%)、りんご(35.7%)となります。
米の値上がりが突出していることがわかります。ほぼ2倍に近い上昇です。さらに、野菜や卵など、日々の食事に欠かせない食品の値上がり率も高くなっています。「なんとなく高くなった」という体感は数字にも表れています。
今回参照したデータでは、平均価格の表示がない食品は省いています。平均価格は購入数量が集計されていないと算出することができません。そのため、単位が統一できない食品は省かれています。
以下は平均価格の表示がない食品の例です。
●かまぼこやちくわなどの魚肉練製品
●魚介加工品(佃煮、缶詰など)
●粉ミルク・ヨーグルトなどの乳製品
●大豆加工品(油揚げ・がんもどき・納豆など)
●菓子類すべて
●調理食品・冷凍食品
●飲料(ジュース・炭酸飲料・乳飲料など)
これらの食品を除いたランキング集計であることをご了承ください。
家計へのインパクトが大きい食品ランキング
上昇率は、その食品の値上がり幅を表しますが、上昇率が高くてもその食品の購入頻度が少なければ、家計への影響はそれほど大きくありません。そこで、家計への本当の影響がわかるように、「上昇額×年間購入回数」を使って、家計へのインパクトが大きい食品をランキングにしてみたいと思います。
家計インパクト指数は以下の式で求めます。
家計インパクト指数 = 上昇額(2025年価格-2020年価格) × 2025年購入頻度
購入頻度は家計調査の「100世帯あたりの購入頻度(年間)」を使用します。
## 家計へのインパクトが大きい食品ランキング {#id3}
家計インパクト指数の大きいものから並べてみると、生鮮野菜、生鮮魚介、米、パン、生鮮肉、塩干魚介、牛乳、コーヒー、生鮮果物、乳製品(チーズ)、麺類、卵となります。
個別の野菜など種類が多いものは家計への負担が表れにくいため、生鮮野菜、生鮮魚介など、大きく括ってランキングにしています。日頃食卓にのぼることが多い食品が上位を占めています。
食品の値上がりにどう対処する?
ここまで家計調査をもとに食品の値上がりランキングを見てきました。では、こうした価格上昇に家計はどう向き合えばよいのでしょうか。負担を和らげるための具体策を考えてみます。
日持ちする食材はまとめ買いをする
生鮮食品以外の日持ちする食材で、必ず消費するものは、安いタイミングでまとめて購入しておくと効果的です。数量が増えることで単価が下がる場合もあります。また、将来値上がりした場合でも、ストックがあれば高値で買う必要がありません。
高い食材は"置き換え"を意識する
生鮮商品など、まとめ買いができないものは、価格の安い食材に置き換えてみるのも一つの方法です。はくさいが高ければ水菜やキャベツにする、肉の代わりに大豆製品を使ってみるなど、少しの工夫で負担は軽くなります。他にも、コーヒーが高かったら、飲む回数の2回に1回は紅茶や緑茶にしてみるといいかもしれません。
家計全体でバランスを取る
食費はできるだけ削りたくない、値上がりしてもこれまでどおり購入したいという場合は、家計全体で見直す方法があります。たとえば通信費や保険料などの固定費を削減することで、食費の上昇分を吸収することも可能です。支出の優先順位を整理すれば、生活必需性の高い食費を無理に抑えずに済みます。
石倉博子 いしくらひろこ ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。











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