パーソル総合研究所は3月4日「組織のダイバーシティ(多様性)に関する定量調査」の結果を発表した。同調査は2025年10月15日~20日、従業員3,000人、企業500社を対象に、インターネットで実施した。
ダイバーシティの理念そのものへの一般的受容度は6割以上と高かった。しかし、ダイバーシティに関する個人的抵抗感については、価値観の異なる同僚との協働にストレスを感じる人が約半数にのぼった。受容度と抵抗感の2軸で従業員を4つに分類すると、理念にも賛成し、自分も抵抗感がない「賛成派」(37.2%)より、理念には賛成しつつも抵抗感を抱いている層「葛藤派」(39.4%)が多かった。
こうした抵抗感を高める最大の要因を調べたところ、自社の取り組みに対する「施策の空回り感」であることがわかった。世間体や他社の模倣を優先していると感じるほど、現場の抵抗は強まっている。
ダイバーシティ推進の「目的」については、経営層が「働きがい向上」「組織風土の改革、組織の活性化」としている一方、従業員は「労務リスク防止」「イメージ向上」のためと捉えており、推進目的の認識にズレがあった。
このようなダイバーシティの「壁」を打破する新たな視点として、同調査では人材同士のつながりとその多様性を示す「関係のダイバーシティ」に着目した。
分析の結果、属性や価値観の多様化が受容度と抵抗感の両方を高めてしまうのに対し、関係のダイバーシティが高い組織では受容度を高めつつ、個人的抵抗感を有意に下げることがわかった。
関係のダイバーシティが高い組織ほど、低群よりも「ダイバーシティ賛同群」が多く、「ダイバーシティ葛藤群」が少ない傾向があった。チームパフォーマンスも高くなる傾向がみられる。さらにイノベーション活動も強く促進し、「はたらく不幸せ実感」を低下させ、属性や価値観の多様性を「はたらく幸せ実感」へと結びつける効果も確認された。
単なるダイバーシティ施策の数ではなく、ネットワークやコミュニティに関する施策数が多いほど、関係のダイバーシティを高める傾向があった。
最も多く行われているコミュニティ施策は、「1on1ミーティング」(33.2%)で、「オンボーディング、メンター制度」(26.6%)、「社内チャレンジ公募制度」(25.6%)となっている。











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