3月に権利確定する日本株が多いことから、株主優待が注目されるシーズンを迎えています。せっかく株式投資をするなら、優待だけでなく配当の多い銘柄を選びたいところ。
そこでこの記事では、優待と配当を合わせて、実質的な利回りが年5%以上を狙える銘柄をピックアップしました。長期的な株式投資の参考にしてください。
「実質年5%以上」を狙える優待銘柄

配当と優待を合わせて高いリターンを狙える銘柄として、今回選んだのは三共生興、ベルーナ、ヤマダHD、伊藤ハム米久HD、ナカバヤシです。いずれも株式保有期間に制限がなく、3月末の権利確定日までに購入すれば優待を受けられます。

【3月権利確定】注目の優待銘柄をまとめて見る
高いリターンが期待できる注目の銘柄
○三共生興(8018)

三共生興は、ヨーロッパの高級ブランドを傘下に持つアパレル商社です。具体的には「DAKS」や「LEONARD」といったブランドを取り扱っています。

2026年3月期から株主優待制度を導入し、株主還元を重視する方向へ舵を切りました。100株以上の保有で、3,000円分の優待商品券をもらえます。予想配当利回りも3.0%程度となっています。

配当利回りと優待利回りのバランスが良く、ファッションに関心のある投資家にとっては魅力的な選択肢となるでしょう。
○ベルーナ(9997)

カタログ通販から始まったベルーナは、総合生活事業を広範囲に展開しています。通販事業はやや苦戦が続きますが、ホテル事業がインバウンド需要の恩恵を直接的に受け、全体をカバーしている状況です。


予想配当利回りはおよそ3.2%で、年2回の株主優待を受け取れるのもポイント。100株以上の保有で、1,000円分の割引券あるいはポイントがもらえます。
○ヤマダHD(9831)

最大手の家電量販店であるヤマダHDは、株価が低位で投資しやすいことから、個人投資家のエントリー銘柄として人気があります。同社は家電のみならず、家具や住宅・金融まで統合した「暮らしまるごと」戦略を推進しています。

予想配当利回りは3.0%で、株主優待は500円分の割引券です。
○伊藤ハム米久HD(2296)

ハム・ベーコンやチーズなどのメーカーである伊藤ハム米久HDは、配当の高い銘柄です。2026年3月期の予想配当利回りは、5.25%と高い水準になっています。

株主優待では年に1度、5,000円相当のオリジナル商品を贈呈しています。ただし、200株以上の保有者が対象です。
○ナカバヤシ(7987)

ナカバヤシは、紙製品や事務機器などの製造販売を行う企業です。アルバムや製本の事業では国内最大手となっています。

予想配当利回りは3.4%と高く、株主優待は自社グループ製品を中心にさまざまな商品を配布しています。


※実質利回りは2026年3月4日時点の情報を基に推定したものであり、将来の利益を保証するものではありません
中長期投資の銘柄選びで重要なポイント

配当や株主優待の恩恵を受けるには、数年・数十年といった中長期で株を保有することが前提となります。そのために重要なポイントを解説します。
○営業利益の安定性や推移を見る

配当や優待は企業の利益から支払われるため、本業でしっかり稼げているかが重要です。営業利益が低かったり赤字だったりする企業は、手元の現金を確保するため優待廃止や減配に踏み切るおそれがあります。

営業利益を毎年安定して出せているか、企業のIR情報や四季報などの情報で確認しましょう。
○財務状況が安定している銘柄を選ぶ

中長期で投資をするには、財務状況が安定しており、事業を継続していける銘柄を選ぶことも重要です。財務状況を評価するには、以下3つの指標がポイントになります。

自己資本比率
利益剰余金と有利子負債のバランス
営業キャッシュフロー

○利回りが異常に高い銘柄に注意する

配当や株主優待を含めた利回りが10%を超えるなど、異常に高い銘柄には注意が必要です。無理をして豪華な還元を行っているケースも多く、業績悪化により配当や株主優待が大幅に下がる恐れがあるためです。
○記念優待と常設優待を区別する

利回りの高い理由が、創業周年などの「記念優待」や「特別配当」によるものではないかを確認しましょう。2026年3月末限定の記念優待である場合、翌年以降は利回りが大幅に下がるため、長期的な資産形成を目的とする場合は注意が必要です。

安藤真一郎 あんどうしんいちろう マーケティング会社に勤務した後、フリーランスのライターに転身。
多種多様なジャンルの記事を執筆するなかで、金融リテラシーを高めることや情報発信の重要性に気づき、現在はマネー系ジャンルを中心に執筆している。 ライターとして、知識のない人でも理解しやすいよう、かみくだいた文章にすることが信条。 ファイナンシャルプランニング技能士2級、日商簿記検定2級取得。 この著者の記事一覧はこちら
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