「薄毛が隔世遺伝するって本当?」――そんな噂を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。薄毛の原因にまつわる噂は巷に溢れていますが、この「隔世遺伝説」は根強く信じられているものの一つです。
今回、薄毛は隔世遺伝するかどうか、22歳から69歳までのマイナビニュース会員413名にアンケートを実施。その結果、4人に3人にあたる75.3%の方が薄毛の隔世遺伝を信じており、信じていない方は24.7%にとどまりました。
中には「祖父も自分も薄毛だから」「一家全員薄毛の傾向がある」と実体験をもとに隔世遺伝を信じる方もいれば、「生活環境や食生活の影響が大きいはず」と噂に懐疑的な方も見られました。
この噂の真相を確かめるべく、AGA治療を専門とする金仁星先生にお話を伺いました。金先生によると、薄毛の「隔世遺伝」という話は「部分的に正しい」とのこと。ある程度の科学的根拠はありますが、単純に予測できるものではないそうです。
薄毛の隔世遺伝は「部分的に正しい」
「薄毛は隔世遺伝する」といわれる背景には、男性のX染色体が必ず母親から受け継がれるという仕組みがあります。母方の祖父がAGAだった場合、X染色体上のAR遺伝子が母親を経由して孫の男性に伝わる可能性があるのです。そのため、「母方の祖父が薄毛なら孫も薄毛になりやすい」という話には、ある程度の科学的な妥当性があります。
ただし、薄毛の遺伝はそれだけで決まるわけではありません。X染色体以外の常染色体やY染色体にも薄毛に関わる遺伝子が存在していると考えられて、父方からの遺伝も影響します。薄毛は複数の遺伝子が絡み合う「多因子遺伝」であるため、「〇〇だから必ず薄毛になる」とは言い切れないのです。
薄毛の原因は遺伝だけではない
AGAの遺伝的要因の影響は約80~90%と推定されているそうですが、金先生は残りの部分について、生活習慣も重要だと話されています。具体的には、喫煙や睡眠不足、栄養状態、さらには加齢やホルモンバランスなどの環境的な要因も影響すると考えられているそうです。また甲状腺の病気など内科的な疾患によって薄毛になるケースもあります。
結論として、薄毛の原因として遺伝的な要素が大きいのは事実です。しかし、喫煙を控える、睡眠をしっかりとる。こうした日々の積み重ねが、薄毛の進行を遅らせることにつながります。
薄毛が気になり始めたら、まずは専門医に相談してみる。その一歩が、将来の髪を守ることにつながります。
○金 仁星(きむ いんそん)
大阪大学医学部卒業後、地元の病院で臨床研修修了。その後、AGAや美容などの多数のクリニックでの勤務。会社を設立し、クリニック向けのコンサルティングや医療記事の執筆・監修を行っている。
この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています。











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