ヤマハ発動機が新型原付二種スクーター「ファツィオ」(Fazzio)を4月24日に発売する。50ccの原付一種が生産終了となった今、新たに登場するファツィオは新たな「若者たちの足」になれるのか。
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若者のニーズに対応できていなかった?
ファツィオは50ccのスクーター(いわゆる原付バイク)の代わりになれるのか。そこに注目だ。
長らく庶民の足として愛され、2025年10月末をもって惜しまれながらも生産が終了した50ccの原付一種は、出荷台数を年々減らしていた。地方では軽自動車、都会では電動アシスト自転車が便利な移動手段になっていて、原付バイクの需要が減っていたのだ。
そうした中、50ccの原付一種よりも走りに余裕があり、かつ取り回しのしやすいサイズ感から、通勤手段や趣味の乗り物として需要を伸ばしているのが125ccクラスの原付二種だ。ヤマハも同カテゴリーで豊富なラインアップを展開していて、例えば「NMAX125」は2025年4月のモデルチェンジ以来、好調なセールスを続けている。
しかし、ここに大きな落とし穴があったとするのは、ファツィオの商品企画を担当したMC事業部 商品戦略部 コミューターグループの礒崎祐多さんだ。
礒崎さんは「これまで原付二種カテゴリーでは、需要の高いスポーツモデルを中心に商品を展開していました。ところが、若者のトレンドが個の表現やトータルコーディネートへと移り変わる中で、そうしたニーズの受け皿となるモデルがありませんでした」と振り返る。
機能性と日常の使い勝手を徹底的に追及
浮き彫りになった若者のニーズに対応するファッションスクーターとして、「Simple & Casual Mover as a Lifestyle-wear」(機能性とファッション性を兼ね備えた普段着のようなシンプルでカジュアルな移動具)をコンセプトに誕生したのがファツィオだ。
搭載するのは走りの楽しさと燃費・環境性能を両立する空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒・124ccの「BLUE CORE」エンジン。
同システムにより、発進時に最大約3秒間にわたってモーターがエンジンをアシストするヤマハ国内モデル初搭載の「パワーアシスト機能」が実現。停車時に自動でアイドリングを停止し、燃料消費を抑制する「Stop & Start System」も使用可能となった。ギアの噛み合いがない始動方式となるため、エンジン始動は静かだ。
車体開発においては、日常の使いやすさを向上させる機能にこだわった。具体的には、体格を問わず快適に乗車できるよう足元スペースを広めに取ったり、容量19.1Lのシート下収納、USBソケットを備えるフロントポケット、足元の前後に配したカラビナ型フックを用意するなど工夫を施した。
アクセサリーが豊富! 自分好みの1台を気軽に作れる
デザインコンセプトは「Hello, Simple」だ。デザイン企画を担当した技術・研究・デザイン本部 プロダクトデザイン部 CVグループの久保田葉子さんよれば、「流行を追いかけることよりも、毎日の暮らしに自然となじむ、長く使っていただけることを大切にしたデザイン」を追求したという。
コンセプトのSimpleは「簡素であること」ではなく、上質に作り込まれた形によって、ユーザーがライフスタイルに合わせて楽しめる「余白」を意味するという。
デザインのポイントは「乗る人を際立たせるシンプルなデザイン&アイコン」「自己表現できるカスタマイズ性」「カラーリング」の3つだ。
車体デザインは乗車時の姿勢が美しく見えるよう、ライディングポジションを意識。ライフスタイルに自然となじむイメージで、シンプルかつスマートなデザインを追求した。
理想を実現するために採用したのが、ヘッドライトやメーター、燃料キャップ、テールランプなどの機能パーツを車両の中心ラインに沿って配置する「センターコアストラクチャー」と呼ばれるデザイン手法だ。整然としたレイアウトとすることで、すっきりとした印象の外観を完成させた。
「自己表現できるカスタマイズ性」については、オーバルアイコンのリングカバー、シートカバー、リアキャリア、ローダウンシート、ヘルメットホルダーなどの豊富なアクセサリーパーツを用意。これらのパーツを装着することで、ファツィオを気軽にカスタムすることが可能だ。
ボディカラーは「リーフグリーン」「ライトブルー」「パステルイエロー」「ブラック」の4色展開となる。
4色のカラーリングについて久保田さんは、「どの色も、さりげなく自分らしさを表現できる色合い」と表現。「肩肘張らずに使えて、日々の暮らしに自然となじみながら、いつものライフスタイルをほんの少しだけ特別に彩ってくれる。そんな風に生活を楽しむ気持ちをそっと後押ししてくれるカラーリング」だと説明した。
スペシャルマシンが登場! 特徴は?
ヤマハは今回、ファツィオの発売に合わせてイラストレーターのutuさんとコラボレーションを実施。発表会場にはスペシャルカラーの「utuカラーリングプロデュース車両」とヘルメットが登場した。
ファツィオの印象についてutuさんは、「車体のいたるところに楕円のオーバルモチーフが施されるなど、第一印象は丸くて可愛らしいバイクだと思いました。カラーバリエーションもひとつひとつに個性があって素敵です」とコメント。
utuさんプロデュースの車両は「Yamaha E-Ride Base」(神奈川県横浜市西区みなとみらい 5-1-2 横浜シンフォステージ イーストタワー1階)で展示するとのことだ。
【フォトギャラリー】ヤマハ「ファツィオ」
安藤康之 あんどうやすゆき フリーライター/フォトグラファー。編集プロダクション、出版社勤務を経て2018年よりフリーでの活動を開始。クルマやバイク、競馬やグルメなどジャンルを問わず活動中。 この著者の記事一覧はこちら











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