Anthropicは3月11日、AIが社会に与える影響を研究する社内のシンクタンク「Anthropic Institute」の設立を発表した。
○「Anthropic Institute」の概要

Anthropic Instituteは、AIシステムの限界を検証する「Frontier Red Team」、社会的影響を研究する「Societal Impacts」、経済への影響を追う「Economic Research」の3チームを統合したもので、約30名体制でスタートする。
雇用や経済の変容、AIの価値観が社会に与える影響、自律的AI開発の統治といった課題に取り組む。

共同創業者のJack Clark氏が新設の「Head of Public Benefit」に就任し、同機関を率いる。Public Policy部門はSarah Heck氏が引き継ぐ。

Anthropicは、創業5年で自社が深刻なサイバーセキュリティ脆弱性の発見や幅広い実務への対応が可能なモデルを開発するまでに至った、と振り返る。そして、今後2年でさらに劇的な進歩が続くと予想している。

同社CEOのDario Amodei(ダリオ・アモデイ)氏が2024年10月に個人ブログで発表した「Machines of Loving Grace」で描くような強力なAIが、多くの人が思うより早く到来するという確信が、今回の機関設立の背景にある、としている。

設立発表はAnthropicが米国防総省によるサプライチェーンリスク指定に対して訴訟を起こした直後のタイミングとも重なった。Clark氏はThe Vergeに対して「外部の出来事のために、AIの進展は歩みを緩めない。われわれも同様だ」と述べている。

Clark氏はAGI(汎用人工知能)に相当する強力なAIが2026年末から2027年初頭に到来すると予測しており、「安全性への投資はコストセンターではなく、プロフィットセンターだ」と強調した。
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