イー・コミュニケーションズは、大企業(従業員数1,000名以上)の人事・人材開発担当者110名を対象に「【2026年版】大企業の新入社員研修に関する実態調査」を実施した。本調査は、2026年2月18日から同年2月19日の期間、インターネット調査(リサピー)にて行われた。


調査によると、大企業の人事担当者の約7割が、過去3年以内の新入社員の離職理由として「研修・教育体制への不満」が挙がったと回答した。また、配属後のフォローアップ研修や学習支援を十分に実施できていない企業は34.5%にのぼり、人的資本の可視化が求められる中で、研修体制の整備が急務となっている実態が明らかになった。
○新入社員研修の実施形態と効果測定の現状

直近の新入社員研修の実施形態について尋ねたところ、「対面での集合研修(社内講師)」(76.4%)が最多となり、次いで「対面での集合研修(外部講師・研修会社)」(70.9%)、「eラーニング(録画講義・学習コンテンツの配信)」(58.2%)という結果になった。

また、研修効果の定量的な測定については、「体系的に測定している」(41.8%)と「一部の研修内容について測定している」(44.5%)を合わせ、約9割が何らかの測定を行っている。しかし、体系的な測定まで至っている企業は41.8%にとどまっているという。
○研修における課題とフォローアップの不足

現在の研修における課題では、「研修期間が短く、十分な教育ができていない」(52.7%)や「研修資料の作成や更新に時間がかかる」(50.0%)が上位に挙がった。

特に配属後のフォローアップについては、33.6%が「あまり実施できていない」と回答している。

その理由として、「フォローアップ用の研修プログラムが整備されていないから」(65.8%)や「人事部門と配属先の連携が不十分だから」(57.9%)、「配属先の上司・先輩に教育の余裕がないから」(55.3%)といった組織的な課題が浮き彫りになったとのことだ。
○研修・教育体制への不満が早期離職の一因に

過去3年以内に離職した新入社員から、研修・教育体制に関する不満が挙がったことがあるかという質問に対し、69.1%の担当者が「はい」と回答した。

離職者から挙がった具体的な不満については、「入社前のイメージと実際の業務とのギャップが大きかった」は51.3%になった。また、「一人ひとりの理解度に応じた教育が受けられなかった」は48.7%になり、「ビジネスマナーや基礎スキルが定着する前に現場に配属された」は47.4%にのぼっている。

一方、78.2%の人事担当者が、内定期間中(入社前)にeラーニングや課題図書などの学習支援を実施していることも分かった。

○今後の改善と強化したいポイント

今後の改善において最も強化したい点については、「配属後のフォローアップ研修・学習支援の充実」(58.2%)が最も多く、次いで「eラーニングやオンライン研修の活用拡大」(43.6%)、「テスト等による研修効果の定量的な測定」(36.4%)が挙げられた。

自由回答では「スタッフ不足でOJT講師役が足りない」や「レベルが均一の講師を複数養成する」といった現場の課題も寄せられている。大企業においても、配属後の継続的な支援と個別最適な教育環境の構築が人材定着の鍵になると考えられている。
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