レバレジーズは3月17日、同社が運営する障がい者就労支援サービス「ワークリア」が実施した、障がい者雇用における合理的配慮に関する実態調査の結果を発表した。2016年4月の民間企業における「合理的配慮の義務化」から10年を迎えることを受けて実施したもので、7割以上の障がい者が「職場での変化を実感していない」実態が明らかになった。


○身体障がい者のほうが精神障がい者よりも変化を感じている

調査では、回答者の7割以上(74.0%)が「合理的配慮の義務化による職場の変化を実感していない」と答えている。現在の職場で提供されている合理的配慮への満足度も43.9%にとどまり、半数を下回った。障がい種別での差も浮き彫りとなり、変化を「感じる」と回答した割合は身体障がい者が35.3%であるのに対し、精神障がい者は22.7%と、約12ポイントの開きがある。

配慮の相談については、約4人に1人が「躊躇・断念」の経験を持つことも判明した。精神障がい者における「躊躇・断念」の割合は約3割(29%)と、身体障がい者(11.9%)の約3倍にのぼる。相談しにくい理由として最も多かったのは「上司や同僚が忙しそうで時間を取るのが申し訳ない(56.3%)」で、次いで「過去に伝えても改善されなかった、または嫌な顔をされた(52.1%)」だった。

一方、適切な合理的配慮を受けている層では、約8割が「安定就労や仕事のパフォーマンス向上」といったポジティブな変化を実感していると回答。「精神的に安定し、意欲的に業務に取り組めるようになった(54.7%)」「体調が安定し、欠勤や遅刻が減った(45.3%)」が上位を占め、業務の「質」や「スピード」の向上を実感する割合も延べ6割強(63.9%)にのぼった。今後さらに充実を求める配慮として「周囲の理解促進(31.1%)」が「通院・休暇の柔軟性(同31.1%)」と並んで最多となり、周囲の理解促進を求める声も多いことが明らかになった。

この調査は会社員として勤務している障がい者196人(身体障害者手帳取得者51人、精神障害者保健福祉手帳取得者145人)を対象に、2月5日~10日にインターネットで実施された。
○編集部メモ

障がい者に対する合理的配慮は、雇用の分野では、障害者雇用促進法に基づき2016年4月1日から事業主の義務となっており、「事業主は、過重な負担にならない範囲で障害者に対して合理的配慮を提供することが義務付けられている」とされている。一方、雇用以外の一般的なサービス提供の分やにおいては、障害者差別解消法に基づき、2024年4月1日から義務化されている。


障がい者雇用における合理的配慮の具体的な内容としては、採用試験時の配慮、業務指示方法の調整、設備面の配慮、通院や体調特性を踏まえた勤務上の配慮などが挙げられ、相談窓口の整備なども求められる。
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