昨年、父親が永眠している。大学教授という堅い仕事をしていながら、酒を毎晩飲む人で時には痛手を被ることもしばしばあった。
あちらの世界でも豪快にお酒を飲みながら過ごしているのであろう。家族には一切、マメな側面を見せずに、ただただ豪快であったが、遺品整理をしているとその膨大な記録にプロフェッサーとしての側面を垣間見る。

家族歴、アルバム、手紙や子供の成績表、小学生の自分が全国作文コンクールで受賞した作品、職場の資料、民事裁判の詳細な履歴まで分厚いバインダー数十冊に記録してある。知らない一面ばかりで懐かしくも興味深いのだが、量が多く解読するのにも時間がかかりそうで、保管するにも、結構なスペースを占める。相変わらず、生前同様に豪快に鎮座している。
○ローカルLLMで家族百科事典構築

いろいろ調べてみると、なるほど!そういうアイデアがあったかとピッタリなアイデアを見つけた。Next.jsのAI SDKなどOSSプロジェクトにも名を連ねるjeremyphilemonさんの試みだ。祖母の家を訪れたjeremyphilemonさんは、祖父母が若いころや母親が赤ちゃんのこと、自身が中学生のころと何十年もの長い期間の写真1000枚以上を戸棚で発見する。バラバラの写真を一枚ずつ分類し、祖父母にインタビューしメモを取りながら時系列に分類し、MediaWikiを使って、家族の写真を整理する。

デジタル写真はEXIFメタデータから位置情報や時系列を得られるが、モノクロ写真も含む古い時代の写真も多くある。彼は、SNSチャットや銀行取引など関連する情報をソースとして集めてローカルLLM(Claude Code)でWikipedia風記事も自動生成する家族百科事典を構築する。

LLMの調査能力は圧倒的で、

"銀行取引履歴と位置情報データを照合して訪れたレストランを特定する"
"Uberの乗車履歴を調べて、移動時間と乗車場所および降車場所を正確に把握する"
"チケットの請求書からサッカー試合のチーム名や大会名を特定する"

という具合。
このような詳細情報までを追加していく様子が本人のブログに描かれている。家族史プロジェクトに取り組んでいるつもりが、家族百科事典プロジェクトを構築。"完成したページを眺めたり、人や出来事のつながりや自分が忘れていた詳細に偶然気づいたりと、それに本当に楽しいんです!"と。

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