水素活用においては、どうやって水素を作るのか? という点に注目が集まりやすいが、実際に社会インフラとして活用するためには、「どう運び、どう貯め、どう安全に扱うか」を考える必要がある。

液体水素(液化水素)は、気体水素に比べて体積を大きく縮めることができるため、一度に大量に運ぶことを可能とする有力手段である一方、一般的なLNG(液化天然ガス)のマイナス160℃程度からさらに100℃ほど低いマイナス253℃という極低温環境で運用する必要や漏洩リスク、極低温環境という特殊な状況に伴う材料の脆化など、“扱い”の難しさを内包している。


では、その“扱い”は何によって成立するのか。タンクや輸送船といった巨大設備だけではない。実際には、ポンプ、バルブ、センサー、配線・接続、そしてタンク内外で信号や電力をやり取りするための気密端子など、無数の部品がすべて液体水素に対して問題なく利用できるという確認ができて初めて「液体水素を扱える」状態が生まれる。

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