春から社会人となり、初めての給料日を心待ちにしている人も多いのではないでしょうか。初任給で何を買おうか考える時間は楽しいですが、その次の給料日からは、「どう管理するか」を意識しておきたいところです。
そこで今回は、新社会人が最初にやっておきたい「お金の設定」として、給与口座の使い分けの方法やおすすめの配分割合について、FPの視点でわかりやすく解説します。
口座を目的ごとに分ける
お金を管理するうえで、最も簡単で効果的な方法の一つが、口座を目的ごとに分けることです。まずは「生活費用の口座」と「貯蓄用の口座」の2つに分けることから始めましょう。
生活費用の口座は、給与の受け取りをはじめ、家賃や光熱費、保険料、クレジットカードの引き落としなど、日常のお金の出し入れに使うメインバンクになります。
メインバンクは、自宅や職場の近くに店舗やATMがある銀行や、手数料の優遇サービスがある銀行など、利便性の高い金融機関を選ぶといいでしょう。
次に、サブバンクとして貯蓄用の口座を作ります。給与が振り込まれたら、すぐに決まった金額をこの口座へ移す「先取り貯蓄」を行います。貯蓄用の口座には、金利が高めのネット銀行を利用するのがおすすめです。
ネット銀行の中には、自動入金サービスを提供しているところもあります。毎月決まった日に、指定した金額を他行の口座から手数料無料で移せるため、貯蓄を自動化できます。
さらに貯蓄が増えてきたら、3つ目として投資用の口座を作ることも検討してみましょう。貯蓄用の口座を証券会社と連携しているネット銀行にしておくと、証券口座の開設によって預金金利が優遇される場合があります。
たとえば、住信SBIネット銀行ならSBI証券、楽天銀行なら楽天証券、イオン銀行ならマネックス証券など、銀行口座と連携できる証券会社を選ぶと資金管理がスムーズになります。
目的ごとに口座を3つに分けると次にようになります。
1.生活費口座(使うための口座)
2.貯蓄口座(貯めるための口座)
3.投資口座(増やすための口座)
まずは、生活費用と貯蓄用に分けるために2つの口座を作り、余裕が出てきたら、3つ目として投資用の口座も作ってみるといいでしょう。もちろん、最初から3つの口座を用意して管理する方法もあります。
新社会人におすすめの配分割合
それぞれの口座に入れるお金の配分はどのくらいがいいのでしょうか。あくまで目安ですが、新社会人には次のような割合がおすすめです。
手取り収入に対する配分例
生活費: 80%~85%
貯蓄: 15~20%
生活費に余裕がある場合は
生活費: 70%
貯蓄: 20%
投資: 10%
手取り収入が20万円の例
生活費: 16~17万円
貯蓄: 3~4万円
手取り収入が25万円の例
生活費: 17.5万円
貯蓄: 5万円
投資: 2.5万円
新社会人の場合、引越ししたばかりでまだ生活に必要なものが揃っていない時期は支出が多くなるので、貯蓄は10%程度でスタートし、生活が安定してから、20%程度まで増やしていくといいでしょう。
手取り収入や生活費は人それぞれなので、その人に合った割合を設定してみてください。ここで重要なことは、「先取り貯蓄」という仕組みを最初に作ることです。これによって、お金が継続的に貯まっていくようになります。
iDeCoとNISAも活用しよう
社会人として毎月安定した収入が得られるようになったら、ぜひ検討したいのが「iDeCo」と「NISA」の活用です。先述のとおり、手取り収入の15~20%を貯蓄に回すのが目安ですが、そのうちの一部を最初からiDeCoやNISAに充てるのも有効な方法です。
ただし注意したいのは、iDeCoは原則60歳まで引き出せない点です。そのため、急な出費に備えた生活防衛資金(目安として生活費の3~6か月分)を確保したうえで始めることが大切です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)
iDeCoは、自分で老後資金を準備するための年金制度です。勤務先に企業型確定拠出年金(企業型DC)がある場合は、会社が掛金を拠出する仕組みとなっており、さらに自分で掛金を上乗せできる「マッチング拠出」を利用できるケースもあります。
毎月一定額を積み立てて運用し、その成果に応じた金額を将来年金や一時金として受け取れます。
iDeCoの最大の特徴は、掛金が全額所得控除の対象となることです。これによって所得税や住民税の負担を減らすことができます。60歳まで掛金が全額控除されるメリットは大きいと言えるでしょう。
また、iDeCoは原則60歳まで引き出すことができないため、強制的に老後資金を準備できる点もメリットとなります。
たとえば、23歳から月2万円を積み立てた場合、年利3~4%で運用できれば、60歳時点で1,500~2,000万円程度の老後資金を作ることが可能です。
年金制度改革によって、掛金拠出限度額の引き上げと加入可能年齢が70歳未満になることが今後予定されており、iDeCoがさらに利用しやすくなります。老後資金を計画的に準備するには、早いうちから活用するのがいいでしょう。
NISA
NISAは、投資で得られた利益が非課税になる制度です。iDeCoと比べると、いつでも引き出しができ、非課税限度額も大きいため、将来に備えつつ柔軟に使える資産を作れます。
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」がありますが、まずは投資信託を毎月コツコツ積み立てる「つみたて投資枠」から始めるのがおすすめです。
新社会人の場合は、月5,000円や1万円といった無理のない金額からスタートし、慣れてきたら徐々に積立額を増やしていくとよいでしょう。
iDeCoとNISAの比較
iDeCoとNISAはいずれも資産形成に役立つ制度ですが、目的や特徴が異なります。iDeCoは「老後資金を確実に準備する制度」、NISAは「自由度の高い資産形成の制度」と考えると分かりやすいでしょう。
それぞれの違いを一覧で確認してみましょう。
新社会人向けのiDeCoとNISAの使い分けとして、たとえば、生活費とは別に毎月5万円の余裕資金がある場合、半分の2万5000円を貯金に回し、残りを2万円はiDeCo、5000円はNISAに振り分けるといった方法があります。
まずは、急な出費に備えるための手元資金を優先的に確保することが大切です。そのうえで、貯金がある程度積み上がってきたら、NISAの積立額を5000円から1万円に増やすなど、徐々に投資に回す割合を高めていくとよいでしょう。
最初から大きな金額を投資に回すことは避け、まずは少額から始めて、収入の増加や生活の変化に合わせて配分を見直していきましょう。
石倉博子 いしくらひろこ ファイナンシャルプランナー(1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP認定者)。“お金について無知であることはリスクとなる”という私自身の経験と信念から、子育て期間中にFP資格を取得。実生活における“お金の教養”の重要性を感じ、生活者目線で、分かりやすく伝えることを目的として記事を執筆中。 この著者の記事一覧はこちら











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