テオくんと☆イニ☆(じん)から成る人気YouTuber兼アーティストユニット、スカイピースが、7月27日(水)、約2年ぶりとなる4thアルバム『Grateful For 』を発売。今回クランクイン!トレンドでは二人にインタビューを実施し、“感謝”という意味を持つアルバムに込めた思いやエピソード、そしてYouTuberとして活動6年目を迎える今思うことを聞きました。
■収録時には涙も アルバムに込めた思いとは?
ーーアルバム『Grateful For 』には、どのような思いが込められているのでしょうか?
テオくん:スカイピースを結成して約6年が経つのですが、時にはうれしいこともあれば、落ち込むこともあったんです。でも「周りの人に支えられたからこそ、ここまで頑張れた」という思いを届けたくて、“感謝”という意味の『Grateful For 』というアルバムタイトルを付けたし、各楽曲にもその思いを込めました。
例えば、楽曲「Grateful For 」には、“暗闇出身 優しさ在住 スカイピース”という歌詞があります。僕たちの楽曲は、聴いた人が「自分もこんなことあったな、頑張ろう」と思ってもらえるように、個人名を出さないようにしてきたのですが、この曲に関しては“自分たちの歌だよ”という思いを込めたくて、あえてスカイピースの名前を入れました。
ーー今回のアルバムの中でお二人のイチオシの一曲を教えてください。
テオくん:「everyDAY」です。この曲は、深夜に眠れず、情緒が不安定な時をイメージして作った曲であり、「寝れないなら朝まで起きてればいいや」「どのみち寝れないのなら、楽しいことができるね」と、“寝れないこと”をプラスに考えてる曲でもあるんです。元々、楽しくて好きな曲ではあったんですが、今回のツアーで歌うにあたって、振り付けが入ってからは、より楽しい曲に仕上がったので、お気に入りです。
☆イニ☆:僕はダンスを含めて「限界突破無限大」という曲が好き。ちょうど振り付けを練習しているところなんですが、「こっちは歌もあるのによくこんな振りを作ったな!」って言いたくなってしまうくらいものすごくハードなんです(笑)。これを本気のライブで歌ったときにどうなるのか…。ちょっと怖いですけど、ライブは戦場なので命懸けてやりたいと思います!
ーー収録時に印象に残っている曲やエピソードはありますか?
テオくん:「クマ」という曲ですね。
☆イニ☆:隣で見ていて、俺も泣きました…。
テオくん:うそですね。
ーーもしかして隣にいなかったんですか?(笑)
☆イニ☆:(笑)。
テオくん:いませんでした(笑)。窓ガラスの向こう側にスタッフさんはいたんですが、レコーディング室には自分一人なので、(☆イニ☆には)見えないように泣きました。
この曲は虐待をテーマに書いた曲なんですが、自分自身は虐待を受けたことがないので、本当の意味では気持ちが想像できなかったんです。それでも、身近な人から虐待を受けた時の経験について話を聞いたことがあったので、その気持ちになってみたら、自分も悲しくて、つらくなってきて…気付いたら涙が出ていましたね。
■6周年を迎え感じたYouTube界の変化
ーー昨年3月にミニアルバム、今年に入ってから配信楽曲を4曲、そして7月に今回のアルバムと、かなりハイペースで活動されています。お二人の中で「今年はアーティスト活動に力を入れたい」など、何か思いがあったのでしょうか?
☆イニ☆:YouTuberとしての活動をやりながらメジャーデビューをして、武道館でライブをしたりツアーをやったりしているYouTuber兼アーティストはほかにいないので、そこは強みかなと思っています。ただ、YouTubeがないとそもそも自分たちはいなかったので、YouTubeという基盤を持ちつつ、音楽も頑張りたいと思う気持ちはずっと変わっていません。
ーーどちらも同じくらいに頑張るという意気込みをもってるんですね。
☆イニ☆:そうですね。これから始まるツアーは自分たちの中でも大きいです。YouTubeと音楽との両立って、本業を2つやっているようなものなので、本当に大変なんですよ。でも、どちらかをおろそかにするわけにはいかないので、これから始まるツアー中のYouTubeがどうなるかは、ちょっと怖いです。頑張るしかないですね!
ーーお二人から見て近年のYouTube界に感じる面白さや変化などはありますか?
☆イニ☆:すごいなと思うのが、色んな専門ジャンルの人が増えてきたこと。ゲームセンターの確率機だけのチャンネルとか、工事の特定の部分だけを映したチャンネルとか、専門的なチャンネルが出てきているので、Yahoo!知恵袋のようになっているなと思いますね。動画を楽しめるだけでなく、検索エンジンの一つとして使われている気がします。
ーー確かに、YouTube自体のあり方が大きく変わってきてますよね。
テオくん:自分たちが始めた時はYouTuberという言葉すらない時代だったので、YouTubeのノウハウとかも分からなかったんですけど、6年もやっていると「大体今はこれが旬だな」みたいなものが分かるようになってきました。自分たちの得意分野が旬な時もあれば、そうじゃない時もある。
その変化に毎年合わせていかなきゃいけないんですが、予測するというよりは、その現場に立った時に危機感みたいなものを感じて、「こうするべきだ」と方向を変える。
ーーちなみに最近のYouTubeのはやりというと?
テオくん:尺が長めのグループ系ですね。やっぱり人数が多いとその分、見せ場を作れるので、長い動画でもいいものを作りやすい。だからこそ「この長さになってくると人数がいた方が作りやすいかな?」と考えることもあって、最近コラボ動画が多かったりします。
ーー最後に、アーティストとして約5年、YouTuberとしての活動6周年を迎えた今、活動の中で感じた変化や意識していることを教えてください。
☆イニ☆:歌の引き出しが増えたというのは感じます。元々テオくんは歌が上手かったし、ラップでも何でもそつなくこなすタイプだったんですけど、この数年で、また一段と上手くなったような気がしますね。あと、以前より音楽に対してのテオくんのこだわりを感じるようになりました。歌っていて涙が出るくらい、音楽に対して本気で向き合っているところは、ここ数年で特に進化したところだなと思います。
――☆イニ☆さんの成長した点でいうと?
テオくん:☆イニ☆たんは、歌が上手くなった!
☆イニ☆:お! ありがとうございます!
テオくん:昔から☆イニ☆たんって、カラオケでも音程がばっちり合う真っすぐな歌声なんです。歌い方も真っすぐなので、それが良さでもあったんですが、バラードとかだと「もっと優しく出して」と歌い方の指示をもらうことがあって、最初は苦戦してるイメージがありました。でも、今回のアルバムを聞いてると、曲によっての声の使い分けが上手にできるようになっているなと思います。
ーーめちゃくちゃ褒められてますね。
☆イニ☆:今日はよく眠れそうです!
テオくん:寝られないよ! 編集があるんだから(笑)。