商船三井ミュージアム「ふねしる」が、7月19日(土)に、大阪・アジア太平洋トレードセンター(ATC)にオープン。今回クランクイン!トレンドでは、オープン前日に行われた「ふねしる」展覧会に参加。

合わせて、商船三井が出展している大阪・関西万博「未来の都市」パビリオンの商船三井ブースの様子をレポートする。

■国内海運会社初となる“体験型”の企業ミュージアム

 「ふねしる」は、商船三井が監修した船や海運の世界を「見て」「触れて」「遊んで」体験できるミュージアム。

 7月18日に開催されたオープニングセレモニーに登壇した「ふねしる」館長の上田和季は「子どもたちに海運の役割と魅力を知ってもらいたいという思いが詰まった設計となっております」とミュージアムについて紹介した。

 ミュージアム内では、「海運を知る」「仕事を知る」「商船三井グループを知る」の3つに分けてさまざまな展示を用意。

 さっそく入ってみると、まず「海運を知る」コーナーにて、壁一面に広がる大パノラマシアターがお出迎え。実寸大の船模型では、世界中で活躍している900隻以上の船の場所がライブで表示。また、船の塗り絵ができるコーナーでは、描いた絵が壁で動くインタラクティブアートも楽しむことができるほか、お気に入りの絵はTシャツやトートバッグにプリントもできるので、記念のお土産にもぴったりだ。

 続いて「仕事を知る」コーナーは、日本初の310度LEDスクリーンに囲まれた操船シュミレータ体験が可能。筆者も実際に体験してみると、本当に海で操船しているかのような没入感を味わうことができた。そのほか、水槽に浮かんだ船にコンテナを積むことで浮力について学べるゲームなど、実際に手を動かしながら海運に関わる仕事を学ぶことができる。

 そして最後に「商船三井グループを知る」コーナーでは、商船三井グループ140年にわたる歴史はもちろん、実際に乗組員が着用している制服を着て撮影ができるフォトブースが用意。背景も自由に選べるので、大人から子どもまで乗組員になりきって記念撮影を楽しむことができる。


 またミュージアム内には、カフェやショップも併設。カフェでは船の形のライスがかわいい「ふねしるビーフカレー」など海をイメージしたメニューを味わえるほか、ショップでは船をモチーフにしたぬいぐるみや文房具をはじめ、ここでしか手に入らないグッズを購入することができる。

■関西万博「未来の都市」パビリオンに出展中

 「ふねしる」を楽しんだあとは、バスで結ばれている「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」へ移動。商船三井は、未来ショーケース事業「未来の都市」の協賛企業としてブースを出展している。

 「未来の都市」は、Society 5.0が目指す未来の都市を体験できるパビリオン。「交通・モビリティ」ゾーンで展示されている商船三井ブースのコンセプトは「WIND VISION」となっており、究極の自然エネルギーである“風”を最新の技術で捉えて活用する、未来社会における船の可能性を提示している。

 ブースでは、全長約4m・高さ約3mの次世代船「ウインドハンター」模型を展示中。来場者がうちわで風を送ると、模型の帆が拡縮、回転するだけでなく、送られた風量によってエンディングが変化。模型と映像を連動させたゲーム感覚で遊びながら学べるアトラクションで、船が生み出すムーブメント=風を体感できる。

 担当者が「難しいことは考えず、体験ブースとして気軽に楽しんでほしい」とコメントしている通り、ブースでは大人から子どもまで多くの来場者が、力を合わせてうちわで風を起こして体験を楽しむ様子が見られた。

 さらに、取材を行った7月18日には、来場者数77万7777人に到達し、商船三井のノベルティグッズがプレゼントされる場面も。「ウインドハンター」の体験型アトラクションの参加者はもうすぐ5万人に到達するそうで、担当者は「大阪・関西万博が終了するまでに10万人に体験してもらいたい」と目標を語った。


 そのほか、水素を生産する「ウインドハンター」と、川崎重工業株式会社が展示する水素を燃料とする次世代モビリティが登場する「未来の水素サプライチェーン」をテーマとしたコラボ映像も投影。両者の展示モビリティを中心として描くダイナミックな社会を、両者のスクリーンを合わせた長さ17mの迫力ある画面で体感できる。

 ちなみに「ウインドハンター」の模型は、大阪・関西万博終了後に「ふねしる」に展示される予定だ。

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