畑芽育×大橋和也がW主演を務める“うぶキュン”ラブコメディ『君がトクベツ』(MBS・TBS系/毎週火曜1時28分)。9月16日(火)に放送された第1話は、陰キャ女子のさほ子(畑芽育)と国民的アイドル LiKE LEGENDの皇太(大橋和也)の運命的な出会いが描かれた。

(文=菜本かな) ※本記事はネタバレを含みます。ご注意ください。

■ドラマ版の魅力とは?

 原作の大ファンで、映画も公開初日に駆けつけた筆者にとって、『君がトクベツ』がドラマ化されると聞いた時の胸の高鳴りは忘れられない。映画館で、「巻き戻したい!」と思っていたシーンが、ドラマで何度も見られるのだから。

 放送直前に畑と大橋が行ったインスタライブもチェックし、気持ちをリアタイモードに整えたなか迎えた第1話は、大きな会場のなか、無数のペンライトが揺れ、キラキラした光が波のように広がっていくシーンからスタート。その中心で、完璧な笑顔と力強いパフォーマンスでファンを魅了する皇太の姿は、映画同様“王子様”そのものだ。

 ドラマがヒットして映画化される作品が多いなか、映画からの“逆輸入”というのはめずらしい。公式サイトで「映画では語られなかった最高に尊いうぶキュンが誕生」と説明されているが、映画で美しいラストシーンを迎えた物語が、どのように広がっていくのか…その答えは、“視点”にあった。

 映画では、さほ子の視点がメインとなっていたが、ドラマは皇太の視点から始まる。そのため、平成に大ヒットしたケータイ小説『恋空』(=ヒロイン視点)と『君空』(=彼視点)のように、一度完結したはずの物語を別の視点から追体験することができるのだ。

 この演出には、SNS上でも「ドラマは皇太視点だからこそ皇太の感情がより伝わってきて、映画と繋がるのも良かった」「皇太がその時どう思ってたか知れるの嬉しいな~」と絶賛の声が上がっていた。

■共感したくなる皇太と大橋の共通点

 個人的に、LiKE LEGENDの皇太は、なにわ男子の大橋和也とリンクする部分が多いと思っている。
まず共通する点は、どちらもリーダーだけど、いわゆる“俺についてこい”タイプではないところ。ぐいぐい先頭に立つのではなく、自然体の優しさや親しみやすさでメンバーを包み込んだ結果、いつの間にかみんながついてきているのだ。

 また、アイドルとしての在り方も共通する部分があると思う。例えば、皇太はカメラがオフになっても、笑顔を消すことはない。スタッフや共演者に対しても笑顔を振りまき、現場の空気をやわらかくする。その姿勢は、関係者から「裏でもいい子」と評される大橋の人間性そのものではないだろうか。

 ファンからも、「皇太くんって考え方とかキャラクターがほんとに大橋くんに似てるよね」「皇太とはっすんのアイドル像が似てる」と言われているように、気づけば皇太を通して大橋の姿が重なって見える瞬間がある。だからこそ、フィクションでありながら、まるでドキュメンタリーをのぞき込んでいるようなリアルさを帯びてくるのだ。

■やりすぎなファンサも思わず胸キュン

 このあたりで、第1話の胸キュンポイントを振り返っていきたい。まずは、さほ子と皇太の初対面シーン。サインをねだられた皇太が、「これからも応援よろしくね。愛してるよ」とさほ子に“デコチュー”! ファンサービスだとしてもさすがにやりすぎだと思いつつ、見ているこちらまでドキドキさせられた。


 また、「ファンサのつもりなら言わせてもらいますが、わたしはあなたのファンでもなんでもない!」とさほ子に拒絶されてからの落ち込みっぷりが、あまりにもキュート!

 「でも、ちゃんと責任取るから。俺は、今この瞬間から、君にファンになって応援してもらえるように精一杯頑張るよ」と宣言した皇太は、どのようにしてイケメン嫌いなさほ子をほれさせていくのか。映画とはまた違う物語として、新鮮に楽しむことができそうだ。

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