上田竜也がプロデューサーを務める音楽フェス「MOUSE PEASCEFES.2025 2nd Bite」が、10月29日(水)と10月30日(木)の2日間、東京・国立代々木競技場第一体育館にて開催された。「究極のハロウィンナイト」をテーマに、魔王・上田竜也が、豪華な仲間とモンスター達を渋谷に集めて二夜連続の宴を開き大騒ぎする本公演は、2日間で2万人を動員。

ハロウィンにちなんだ仮装をした観客と共に、パーティーを盛り上げた。今回は、上田竜也、川島如恵留(Travis Japan)、鬼龍院翔、BALLISTIK BOYZ、Novelbright、ファントムシータ、7ORDER、Dream Ami、ROIROM、さらに映像出演の堂本光一が加わり、全43曲を、約4時間の大ボリュームで届けた2日目の様子をレポート。グループ、事務所の垣根を超えて実現された特別なステージは、サプライズが満載、一夜限りのスペシャルな時間だった。(取材・文=杉崎絵奈)

■個性あふれるソロステージで魅了

 昨年に続き2度目の開催となった「MOUSE PEASCEFES」。モンスターの怪しい笑い声が聞こえる会場内、城の主にふんした堂本光一によるオープニング映像から本公演はスタートした。
 
 「ハロウィンの夜になると恐ろしいモンスターたちがやってきて、歌って踊って好き放題に暴れ狂っていくのです」と堂本の語りが始まると、開演を待ち望む観客の高揚感であふれていた会場内は、一変しておぞましい雰囲気に…。「気をつけなさい。あなたたちもモンスターになってしまわぬように」という忠告が耳に残るなか暗転。本公演のための楽曲「2ND BITE」のイントロが流れてくるとともに吸血鬼姿の川島如恵留が登場し、「MOUSE PEASCEFES.2025 2nd Bite」が本格的に幕開けした。

 ダークヒーローの仮装に身を包んだ、7ORDERの安井謙太郎、真田佑馬、諸星翔希、萩谷慧悟、長妻怜央が加わりヒートアップしていく観客たちの盛り上がりは、上田の登場でいよいよ最高潮に達する。せりあがるリフトの上に乗った玉座に座る上田の姿からは、まさにこれから会場に集まった観客たちを、“究極のハロウィンナイト”へ導こうという静かな気迫を感じる。

 そんな上田は、ソロコーナーで「百花繚乱」を皮切りに全6曲を歌い上げ観客を魅了する。
特に印象的だった「RABBIT OR WOLF?」は、どこか風刺的な歌詞をウサギ姿のダンサーとともに披露。上田の甘い歌声、女性ダンサーとのどこか上品さを感じるエロティックな絡みが会場を悲鳴の渦に巻き込む。

 さらに、hide with Spread Beaverの楽曲「PINK SPIDER」のカバーパフォーマンスが続き、「まだまだ盛り上がっていこうぜ!」と煽る上田。純情ヤンキーの片思いする姿を甘酸っぱい歌詞で表現した「ヤンキー片思い中」では、「おまえがすきだよ」のC&Rで会場を一体化。「もっと(声)出せよ」「俺のこと嫌いですか?」とちょっぴり不満な様子を見せるも、だんだんと大きくなる観客の声に最後は「100点!」とニッコリ。割れんばかりの歓声が響き渡った。

 それから、本公演の醍醐味といえば、今回だけの特別なコラボレーションだろう。激しいラップ詞が特徴的な「ギリスト!」で、上田と川島がアイコンタクトやTJポーズ(Travis Japanの頭文字を両手で作るポーズ)を決めたり、タオルを振り回しながら花道を走ったりする楽しそうな姿につられて笑顔になったファンも多いはずだ。

 最後は、花びらに見立てた紙吹雪が舞う中で歌う「カンタービレ」で締めくくられた上田のソロステージ。胸に手を添えた一礼とともに「MOUSE PEASCEFES.2025、最後まで盛り上がってくれよろしくー!」と声高らかにステージを後にした。

■思い出深い楽曲にうるり

 「つぎはこいつら!」という上田の声を合図に登場した7ORDERは、歌、ダンス、バンドと多彩なパフォーマンスで観客を虜にしていく。本番前に上田から「お前たちにかかってるぞ」と鼓舞されたという5人は、「俺たちが7ORDERです!」「かかってこいやー!」と気合十分な様子で「MONSTER」、「Get Gold」を熱唱。
トークでは、安井が「モロ(諸星)が上田くんと仲良くさせてもらっていたおかげで我々がこの城に潜入できた」とうれしさを滲ませる一幕も見られた。

 「このステージだからこそ歌おうと決めた」と7ORDERがラストに選んだ曲は、彼らがLove‐tune時代に歌っていた「Superman」。5人を長く応援してきたファンにとっては思い入れが深い1曲でもあり、曲名が発表されると歓喜の声が上がるとともに涙を拭う観客の姿も。かく言う筆者の目にも熱いものがこみあげてきた。

 続くBALLISTIK BOYZは、海賊風の衣装をまとい「Ding Ding Dong」、「テンハネ」、「CRASH」、「PASION」の一糸乱れぬパフォーマンスでファンの目を釘付けにしつつ、トークでも爪痕を残す。「MOUSE PEASCEFES」への出演は二度目となるBALLISTIK BOYZ。日高竜太は前回の仮装について、「昨年は普通の衣装に安っちい仮面を着けて、この世界観を壊してしまいすみませんでした…!」とメンバーと反省する姿を見せると、「今回はパイレーツ・オブ・バリビアという形でやってきました!」と吐露。

 しかし1日目の公演を終えた日高は、「最高に盛り上がったと思うんですけど…!」とまだまだ納得がいかなかった様子。他の出演者たちのメイクなどを見て「ちょっとコスプレ弱いかな」と思ったと話し、2日目は顔にひげを描き、腕にテープで“海”と付け足し、武器の装飾を4つに増やした状態で挑んだことを明かし、観客からは笑い声があふれた。

 温かい雰囲気から一変、Adoがプロデュースするレトロホラーアイドル“ファントムシータ”は、ブラック花嫁をイメージした衣装をまとい、怖カワイイ世界観で会場を自分たちの色に染めていく。ドラマ『ディアマイベイビー~私があなたを支配するまで~』のオープニングテーマ「すき、きらい」をはじめ、「botばっか」、「ゾクゾク」と強烈な歌詞が耳に残る楽曲たちは、トークで初々しさを感じさせた彼女たちの姿とギャップがすさまじく、「トーク中のかわいさはどこへ?」と思わずにはいられなかった。

 また、この「MOUSE PEASCEFES」において、鬼龍院翔の存在感も観客にインパクトを与える。
“裸のロボット”の仮装をしたという鬼龍院。いきなりトークで会場を沸かせると、「元カレ殺ス」、「首が痛い」、「かまってちょうだい///」のラインナップで見事に会場を一体にまとめあげ、さらにエアギターのパフォーマンスも忘れない。

 猫耳を着けて登場したDream Amiは、「トライ・エヴリシング」で観客を魅了すると、「Anniversary!!」、「DANCE WITH ME NOW!」、「Mr.Snowman」などE‐Girlsの楽曲をメドレーで披露。Dream Amiの歌声に合わせて、カラフルなペンライトが揺れる景色は、まるでポップでキュートなハロウィンのお菓子のようだ。

 川島による「アンダルシアに憧れて」(近藤真彦)と「+MILLION but ‐LOVE」(堂本光一)のパフォーマンスは、しなやかなダンスとマントさばきが、まるでミュージカルを見ているよう。続いてコンテンポラリーダンスを交えながら「Staying with you」をしっとり歌い上げ、最後は自身にとっても思い入れがある「サポーターズ!」(A.B.C‐Z)で13回にもおよぶ連続バク転で驚かせた。

 また、トーク中には見学に来たTravis Japanメンバーの松田元太と「ナイス! TJ!」と元気いっぱい掛け合う様子でファンの心を満たす。

 ソロコーナーのトリを飾ったNovelbrightは、“各々が思うビジュアル系バンド”をコンセプトにしたド派手仮装でステージに登壇。トークでは、「なんで自分たちがトリなんだろう」と少々不安げな様子を見せていた5人だったが、演奏が始まればさすがと言える貫禄で楽器を鳴らし、「カノープス」、「愛とか恋とか」、「Walking with you」を熱唱。最後は「次は本来の姿で会いましょう!」と声をかけ締めくくった。

■サプライズゲストに会場大熱狂

 ソロコーナーが終わり、「次は何が?」と観客が期待する中ステージに立ったのは、まさかの堂本光一。思わぬサプライズゲストの登場に客席からは割れんばかりの歓声が鳴りやまない。
しかも、堂本の出演は他のアーティストにも秘密だったそうで楽屋は隔離状態だったとか。「来ちゃった!」と話す堂本の表情は、興奮冷めやらぬ観客を前にご満悦の様子だ。

 さらにサプライズには続きがあり、堂本は自身のソロライブで披露している楽曲「The beginning of the world」のパフォーマンスを見せてくれた。映像で見ていた人物が目の前に現れて歌唱までしてくれるなんて…より一層歓声は大きくなっていく。

 また、堂本、上田、川島、7ORDERがステージに並んだファンにとっては夢のような一幕も。堂本が座長を務めた舞台『Endless SHOCK』に出演していた諸星があいさつを交わし、さらに真田も過去にセリフ出演していたと明かし驚かせるなど、思い出話に花を咲かせる8人の姿は、言葉では表現しきれない心を熱くさせるものがあった。

 堂本は上田を指差し、「昔本当にひどいやつだったんだよ」と回顧しつつも、「こうやって自分が先頭に立って、いろんな壁を取っ払って、こんなに素敵な場所を作って」としみじみ。「枠を超えるって昔だったら考えられなかったことだから、それができるようになったのは大きなことだと思うよ」と吐露。「来年もやるの?」と言う堂本に、上田は「出てくれますか?」と期待していた。

■豪華アーティストが集結

 ライブはいよいよ目玉のコラボステージへ。まずは、この日コラボステージのみ出演した本多大夢と浜川路己によるユニットROIROMが上田と共にKAT-TUNの「BUTTERFLY」をパフォーマンス。シザーハンズに仮装した本多と、オオカミ男に仮装した浜川は、堂々としたパフォーマンスで上田に負けじと会場を盛り上げる。
さらに安井が加わった「DON’T U EVER STOP」(KAT-TUN)では、キレキレのダンスブレイクが会場のボルテージを上昇させ、続く「Shelter」(坂本昌行)では、ジュニア時代に切磋琢磨してきた川島と7ORDERが再び同じステージに立ち、最後はTJポーズで会場を沸かせた。

 そのほか、圧巻の歌唱力の「踊」(ado)、Dream Amiと上田による猫耳ポーズに「かわいい~!」の声援が止まらなかった「Follow Me」(E‐Girls)、大人数でのランニングマンが迫力満点の「R.Y.U.S.E.I.」(三代目J SOUL BROTHERS)と息つく間もなく繰り広げられるパフォーマンスはまさにこの日ならでは。

 コラボステージの最後は、この日出演した全アーティストが集結し、ゴールデンボンバーの「女々しくて」を会場に集まった観客と踊りはじけた。

 怒涛の3時間越えのライブもいよいよ終盤。最後のあいさつでは、ROIROMの本多が「忘れられないハロウィンにしましょう! 皆さんよろしくお願いします」とコメントし、上田から「もう終わりだけどな!」と突っ込まれるシーンも。また、浜川は「みなさん大好きです! 愛してゆー」とファンへメッセージ。また、7ORDERの安井は「本当に楽しかったので、3rd Biteをやる時もよろしくお願いします」とアピール。川島は「Travis~Japan~!」とC&Rを交えた感想で本公演を振り返った。

 そしてラストは上田の感想…と思いきやまたも乱入者が。LINE CUBE SHIBUYAで公演をしていたふぉ~ゆ~がアンコールを終えてすぐに駆け付けたのだ。「次あったら俺らも出してください!」と上田と約束し、「サンキュー! サンキューでーす!」とお決まりのあいさつをする姿はふぉ~ゆ~らしさ全開。そんなドタバタな中でも、7ORDERとしっかり熱いハグをして帰っていく様子は印象的だった。


 「これだけのすばらしいアーティストが集まってくれる分、開催するまでなかなかのプレッシャーがありましたが、楽しかったでしょうか?」と問いかける上田に、観客は大きな拍手と歓声で応える。

 ライブの終了を知らせる鐘が鳴り、最後は「MONSTER NIGHT」を出演者全員で歌いエンディングへ。マジックで消えたり、棺桶の中に入って運ばれたり、さまざまな退場シーンで最後まで楽しませてくれた「MOUSE PEASCEFES.2025 2nd Bite」。約4時間の公演は、アーティスト、そしてプロデューサー上田竜也の会場に足を運ぶ人、ステージに立つ演者全てを楽しませたいという思いが強く伝わるものだった。

編集部おすすめ