松嶋菜々子が主演のドラマ『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』(テレビ朝日系/毎週木曜21時)。本作は、松嶋演じる東京国税局の敏腕国税調査官が悪徳脱税者を成敗していく勧善懲悪の社会派痛快エンタメドラマ。

共演には佐野勇斗、大地真央、寺尾聰らが名を連ねる。“2025年の顔”と言っても過言ではない佐野にとって、今回は松嶋と10年ぶりの共演。役者としてもとどまることを知らない活躍を見せる佐野に“選ばれ続ける理由”を問うと、戸惑いながらも自己分析。それゆえの葛藤も話してくれた。

■“リンダ”と180度違う役を演じて

――『ESCAPE それは誘拐のはずだった』(日本テレビ系)で演じた誘拐犯グループの一人・林田大介(通称:リンダ)とは打って変わって、今回は東大卒のエリート役です。役の切り替えは大変でしたか?

佐野:正直、切り替えは大変でした。家でセリフの練習をしている時は、金髪だったということもあってリンダっぽくなっちゃって。語尾がちょっとヤンキーっぽかったので、クランクインの日まで調整してましたね。

――もともと役が抜けきらないタイプでしょうか?

佐野:あまり気にするタイプじゃなかったというか、今までは自然に(切り替えが)できていたと思います。ここまで180度違う役柄を、クランクアップとクランクインのタイミングが近い中で演じることがあまりなかったこともあって、今回は初めて「ちゃんとやらなきゃ大変だな」と思いましたね。ただ、実際に現場に入って、スーツを着て、共演者の皆さんとお芝居していたら、自然と笹野という役柄に入っていけました。

――“笹野耕一”という役には、どのような手応えを感じていますか?

佐野:ここだけの話…めちゃくちゃ大変です(笑)。
セリフが多い役自体は、今まで何度もやったことがあるんですけど、今回は専門用語が多すぎて。言葉の意味を1つ1つ調べてやっているので勉強にはなるんですけど、感情的に話すというよりは、視聴者に向けて説明をするシーンも多いので、ちゃんと覚えた上で自分も分かっているように話すのは大変ですね。受験生だったころを思い出しながら、毎日セリフと向き合っています。

――今回、演じる笹野にシンパシーを感じる部分はありますか?

佐野:あります! 意外と僕って、会うと「怖い」って言われることが多いんです。あまりしゃべらないし、聞き役になっていることが多いからだと思うんですけど…。自分は陽と陰でいうなら、陰寄りの人間だと思うんです。そういう意味では、笹野も皆さんの前では陽っぽいけど、自分が心を許している人の前では陰な部分があるので、シンパシーを感じます。

――SNSやバラエティのイメージだと、陽な印象があったので意外でした!

佐野:全然陽じゃないと思います。プライベートで陽の空気は耐えられないですもん! 苦手です(笑)。

――かなり熱いイメージがあったので、その影響もあって陽な印象なのかもしれません。

佐野:え、熱いですか…? もしかしたら、目標をかなえるためにいろいろやっている部分が熱いと言われるのかもしれません。自分的には、目標をかなえるために言葉にして行動しているだけなので、あまりそういうつもりはないんですけど。


■『紅白歌合戦』はいつか出ると信じていた

――ドラマや映画への出演が続いていらっしゃる佐野さん。ずばり作品に呼ばれ続ける自分の魅力はどんなところに感じますか?

佐野:自分では分からないです(笑)。ただ、今までお世話になった方々が再度呼んでくださることも多いので、うれしいです。あとは、自分で言うのはおこがましいですが、地味さと派手さの両方を持っているというのは1つの魅力かなと思います。

――たしかに、リンダと笹野は180度違う印象の役柄です。

佐野:最近『ESCAPE それは誘拐のはずだった』で知ってくれた人が、「え、これに出てた人?」とおっしゃっている声を見かけて、もしかしたら演技をしている時は「佐野勇斗があまり存在していないのかもしれない」と思いました。良くも悪くも、後から「あれ、佐野だったんだ」って思われることも多いので、自分自身を消せるところは強いのかなって。

――すごくステキなことだと思いますが、良くも悪くもと思うのはなぜでしょう?

佐野:ちゃんと役として見てくれている、佐野勇斗が演じてる誰々じゃなくて、作品の役として見てほしいのでうれしいんです。でも、その反面で僕としては自分が知られることで、M!LKにつなげたいという思いもあるので、そこが相反して“良くも悪くも”なんですよね。

――ドラマタイトルにかけて、ご自身で“〇〇の男”とつけるなら、なんでしょう?

佐野:目標という意味でも、“有言実行の男”になりたいです。

――2025年は『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)に出場するなど、多くの夢がかなった1年でしたね。

佐野:芸能生活の中で一番色濃い1年だったと思います。
2025年の1年なしでは、M!LKも佐野勇斗も語れないと思いますから。

――「第76回NHK紅白歌合戦・出場歌手発表会見」の際に、M!LKの皆さんが会見会場のパネルを感慨深げに見つめる姿が印象的でした。

佐野:発表された時もですが、メンバー5人で後ろを見た時に一番実感が湧きました。今までにアリーナ公演をやったりとか夢を成し遂げてきたことはありましたけど、世間一般の方に知っていただけるような何かを達成したことってなかったので。初めて5人で大舞台に立てたことが、すごくうれしかったです。

――まさに有言実行ですね。正直なところ、『紅白歌合戦』の出場は、いつまでにかなえるつもりだったのでしょうか?

佐野:特に明確な時期は決めていませんが、いつか出ることは信じて疑っていなかったです。それがまさかの早いタイミングでやって来たので、本当にうれしかったです。

――2026年に有言実行したいことは?

佐野:家にサウナを作る。出不精で外に出るのがすごく苦手なので、家で全部完結させたくて(笑)。90度くらいのカラッと乾いたサウナを家に設置したいです!

(取材・文:於ありさ 写真:上野留加)

 ドラマ『おコメの女-国税局資料調査課・雑国室-』はテレビ朝日系にて毎週木曜21時放送。

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