今年で50周年を迎えた太秦映画村は、施設全体のフルリニューアルを進めており、3月28日(土)に第1期リニューアルオープンを迎える。それに先駆け、3月19日(木)にメディア向けの内覧会が開催され、映画村史上最大のスケールで贈る、江戸時代の京都の1日を演出する新たなライブショー「360°リアルタイムドラマ」や、R18の大人向けイベントなど新作コンテンツが多数お披露目となった。



■大人向けのコンテンツが充実

 2024年から2028年までの約5年をかけて段階的に全面リニューアルを行う映画村。名称も「東映太秦映画村」から「太秦映画村」に変更し、「江戸時代の京へ、迷い込む。」を新たなコンセプトに掲げ、20代・30代を中心とした“大人の来場者”も楽しめる「大人の没入体験パーク」として生まれ変わる。

 第1期リニューアルでは、映画村全体を舞台に、江戸時代の京都の1日を演出する新たな試みとなるライブショー「360°リアルタイムドラマ『花嫁道中 桜の宴』」や、18歳未満入場不可の大人向けコンテンツ「丁半博打」「大人しか入れない拷問屋敷」など、これまでにない没入体験を多数用意。

 そのほか、江戸時代の町並みで楽しめる茶道・華道・能などの文化体験や、「京の食」をテーマに老舗から新進気鋭の飲食店10店舗が出店する。

 それでは一体何が「大人の没入体験パーク」なのか…? 一足先に体験して分かった、主要コンテンツの魅力を紹介する。

■あなた次第で満喫度が変わる!?

 太秦映画村の新たな看板ライブショーとなるのが「360°リアルタイムドラマ」。その最大の特長は、村全体を舞台にリアルタイムでドラマが展開するかつてないスケールの物語。ひとたび足を踏み入れれば、忍者や武士、茶屋娘といった登場人物が、村の至るところでリアルな日常を生きている。

 今回お披露目となったのは、春の演目「花嫁道中 桜の宴」。舞台は幕末、元治元年春(1864年)。京都西町奉行・滝川具挙の娘の花嫁道中が行われるハレの日。町を挙げてのお祝いをしようと皆が楽しみにしていたところ、長州の不逞浪士に襲われるとのうわさが市中に広がる。


 京の治安を預かる新選組の土方歳三と沖田総司は、共に“うわさ”の正体を追う。敵は虚無僧姿の浪士・与七。一味は市中に潜伏し、変装と攪乱(かくらん)を用いて花嫁道中を狙っていた。観客は「京都の町人」「道中の見物客」「市中協力者」はたまた「花嫁道中の参列者」として町を歩き、事件の“目撃者”となり、土方と沖田に情報を渡しながら、日常から非日常へ滑り込むミステリーと活劇を体験する。物語は市中の点在するシーンを経て、花嫁道中から360°ステージの最終決戦へと収束する。

 フィナーレとなる360°ステージの最終決戦は、迫力の殺陣が見どころの一つでショーとしてもちろん楽しめるのだが、どうやらここまでに至る“人間模様や過程”も「360°リアルタイムドラマ」の体験に深みをもたらしていくらしい。

 村の中には山場のメインショーと花嫁道中につながる物語がたくさん散りばめられており、住民たちの会話にも耳を傾け、事件のピースを集め、新選組たちへ教えてあげることで、物語が動いていくのだとか。

 本ショーの総合演出・あごうさとしは「一体犯人は誰なのか? その根城はどこにあるのか? 謎解きのミステリー要素を散りばめた全11シーンが、怒涛の展開で皆様を待ち受けます」とコメントしており、村を練り歩くことで物語の全貌が明らかになっていくようだ。

 例えば、瓦版売りの話を聞くと、「花嫁道中 桜の宴」のあらすじが分かることに加え、瓦版デザインの村の地図をもらうことができる。また、村の至るところで行われる事件から、登場人物の関係性を拾えるので、うわさ好きの村民になったつもりで、文字通り“事件を追う”と、ショーの理解度がさらに深まっていく。見る角度を変えるだけでも印象が変わってきそうで、何度も通いたくなる沼る要素が散りばめられているショーだった。

 また17時00分までだった営業時間も、21時00分までに延長。
夜帯には、18才未満入場不可の2つのコンテンツが開帳する。

■R18ショーは整理券必須!

 夜限定イベント「丁半博打」と「大人しか入れない拷問屋敷」は、案内処で配布される整理券が必要なショーだ。

 先んじて公開されていたイメージ画像がダークな雰囲気だったため、少しだけ身構えていったが、どちらも笑いありの大盛り上がりの内容。

 「丁半博打」は、木札を賭けて、丁半博打を楽しむことができる、勝負は5回。壺の中の2つのさいの目の合計が偶数だと思ったら「丁」に、奇数だと思ったら「半」に、掛け声とともに木札を置く。

 最初は1束ずつちまちまと賭けてしまったが、初手から手持ちをすべて賭け、すっからかんになる猛者もおり、大盛り上がり。すべての勝負が終わるまでに手札がなくなっても、「借金」という名目で、また木札をもらうことができるので、恐れずに思い切って運に身を委ねてみよう。最後は壺振り&中盆との写真撮影タイムがあるので思い出を写真で持って帰って。

 そして気になるのが「大人しか入れない拷問屋敷」。撮影所の美術スタッフが再現した拷問器具の数々が飾られている屋敷では、拷問にかけられる体験を通して、江戸時代の取り調べや司法の闇の歴史を学ぶことができる。

 今回見ることができたのは「石抱責」。自白をしなければ、三角形の木を並べた台の上に正座させられ、ひざの上に石の板を置かれるという内容だ。
すねに三角形の木が食い込むことで苦痛を与えていく。

 文字だけ見ると恐ろしいが、今回の「大人しか入れない拷問屋敷」は、終始明るい雰囲気。囚人が拷問を受ける様子を見ることもできるほか、なんとゲスト参加型で、ゲストも江戸時代の拷問を体験することができる。ちなみに痛くないので安心を。

 役人や囚人とのコミュニケーションも楽しく、ゲストが拷問体験する際は、「最近ついたうそ」などを聞かれる人もいた。また、囚人も一緒になって拷問をかけてくるので面白い。笑いの耐えない拷問体験であった。

 どの演目のキャストもステキな人ばかりで、帰宅後に思わず「江戸に戻りたい」と考えてしまう不思議な魅力があった。ショーにより物語が生まれ、江戸の世界により没入できるようになった太秦映画村。今後の進化にも期待せずにはいられない。

 太秦映画村は、3月28日(土)第1期リニューアルオープン。2027年春に第2期(新たに5つの飲食・物販店舗+遊郭ゾーン開業)、2028年春に第3期(芝居小屋・中村座(仮称)開業)オープンを予定し、2028年以降に温浴施設を計画中だ。

 
 入村料(2027年春の第2期オープンまで)は、1DAY(10時00分~21時00分)が大人(中学生以上)2800円、子ども(3歳~小学生)1600円、ナイトタイム(17時00分~21時00分)が、大人(中学生以上)2000円、子ども(3歳~小学生)1300円だ(価格は税込)。来場日によって料金が異なる場合あり。

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