オーディション番組『Produce 101 JAPAN SEASON2』から誕生した11人組ボーイズグループINIが、6月13日(土)に結成から5年を迎えようとしている。これを記念して、クランクイン!トレンドでは、彼らの5年間とグループでの立ち位置や魅力をメンバーごとに振り返る連載企画をスタート。

第1回目は池崎理人の魅力を深掘りしたい。

■低音ボイスで楽曲の厚みを増幅

 2001年8月30日生まれの池崎。彼の魅力として最初に紹介したいのは奥行きのある低音ボイスだ。その声には一度堪能したら忘れられない魅力が宿っており、オーディション中からラップパートを多く担当しては、同士である練習生やラッパーのKEN THE 390らトレーナー陣から賞賛する言葉を送られていたのを記憶している。オーディションのオンタクト能力評価(オンライン上での投票システム)の際には、Rin音の「snow jam」を、少々緊張した面持ちながらも魅力的な声で歌い上げ、大変話題になった。

 池崎の声の魅力は、INIになってからも健在。個人的に推したいのは、「Busterz」での西洸人に向けた「打ち噛ませHIROTO」のパートである。本楽曲は、韓国の人気番組『STREET WOMAN FIGHTER 2』のファイトテーマ曲ということもあり、全編韓国語の楽曲なのだが、池崎は途中であえて入る唯一の日本語セリフを担当。これが楽曲のいいスパイスとなっているので、ぜひとも聞いてほしい。

 ちなみに池崎はダンスや歌は未経験、ラップは友人と公園でサイファーをして遊んでいたのみという正真正銘の未経験者という状態でオーディションに参加していたのだが、それを思わせない堂々とした振る舞いや、経験者たちに食らいついていく姿が当時印象的だった。

 また、デビューを決めた直後のインタビューでは「この声を生かして世界一のラッパーになって世界で活躍したいと思います」と高らかに宣言。言うだけにとどめず、常にINIやMINI(INIのファンの呼称)ファーストで努力を重ねているのが今である。
具体的に言うと、INIの公式YouTubeチャンネルに投稿された「SPONGE VLOG 韓国修行編」には、韓国でダンスと作曲を中心に2週間修行を行っている様子が投稿されている。

 この動画で、池崎は「4年経って、土台がある程度できた今だからこそ、その上でもう一度K‐POPダンスを学ばせていただく機会にしたい」「INIにいいものを持って帰れるように」と思いを明かしていた。

■若い世代の模範となる存在へ

 また、クリエイティブな一面は楽曲制作だけに止まらない。昨年開催された『LAPOSTA 2025 SHOW PRODUCED by MEMBERS』では、多くのメンバーがソロステージを披露する中で、『UP TO YOU。』と称した展覧会を開催し、絵を描くだけでなく、順路や空間の配置もすべて自身でプロデュースしたそう。後のインタビューでは「どこに何を飾り、順路をどうするか、空間の配置を全部自分で考えなければいけなかった」と明かしていた。

 そんな特技を生かし、ライブではグッズのデザインを担当したことも。最近では、『プレバト!!』(MBS・TBS系)に出演した際に色鉛筆で描いたミャクミャクのぬいぐるみのイラストを披露し「上手すぎる!」と話題にもなっていた。

 そんな池崎の今後を語る上で、もう1つ紹介したい彼の作品がある。それは、第27回参議院議員通常選挙のタイミングでSNSに公開されたオリジナルラップだ。

 本来、HIPHOPというジャンルにおいては、社会へのメッセージをラップに乗せて発信することは珍しくない。その思想をしっかりと受け継ぎ、池崎は選挙に行くことを訴えかけるような作品をアップしたのだ。
しかし、正直なところ、日本のアイドルがこのように、社会問題に触れることは珍しい気がしている。ただ、若い世代からも支持される彼が、このようなムーブを起こすことは、MINIに、そして彼らの後に続きたいと夢を見る若い人たちにポジティブな影響力があると個人的には信じたい。

 きっと彼は5年間そうしてきたように、これから先の未来も自己表現できる術を広げていくに違いない。グループの活動に止まらず、絵や演技、そしてラップなどでさまざまな方法を探り続けることだろう。先述したYouTube動画の中で「ゆくゆくは自主制作グループになりたい」と語っていた池崎の言葉に、それがかなう未来もきっと近いのではないかと期待してしまうのは筆者だけではないはずだ。(文:於ありさ)

※池崎理人の「崎」は「たつさき」が正式名称

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