韓国ドラマ『サマーガイズ』第7話が4月20日(火)、第8話が4月21日(水)に日韓同時日本語字幕付きで、ABEMAにて国内独占無料配信された。本作は、韓国のリゾート地・済州島にある、カクテルバー“サマーガイズ”を舞台に、男女5人が繰り広げる青春ロマンスドラマだ。
■前回までのあらすじ
第6話でグァンボク(クォン・ヒョンビン)の誕生日をみんなで祝っていると「死ぬためにここに来た」と衝撃の事実を口にしたグァンボク。続く第7話は、自殺を図ろうとして、なかなか死ねなかった彼のもとにリゾートの宿泊券が届き、グァンボクが済州島に来た理由が明らかになるところから始まる。
■誕生日プレゼント
グァンボクの告白の後に、気まずさが漂う誕生日パーティー。それなのに、グァンボクは「僕の誕生日プレゼントは?」と三人に聞き始める。そうだ、こんなに空気が読めない鈍感なグァンボクは、人を殴れるような人間ではない。彼は見るからにいい奴ではないか。
結局、誕生日プレゼントはなかったが、四人は海に行って思い切りはしゃいだ。こういう時間が、グァンボクの心を癒したのだろう。グァンボクはサマーガイズに来て、生きたいと思い直したのだ。
家に戻ると、お腹が空いたというグァンボクのために、ソヌ・チャン(イ・ジョンシン)とマ・テオ(イ・ジョンシク)が買い出しに出る。オ・チンダルレ(カン・ミナ)と二人きりになったグァンボクは、「誕生日プレゼントに僕の歌を聞いて欲しい」とチンダルレにお願いし、ギターで弾き語りを始めた。そう、彼は歌がうまい。
ところが、曲の歌詞が自分への気持ちだと気付いたチンダルレの表情は、次第に曇っていく。曲が終わると「好きだ」と告白したグァンボク。その言葉は、いつも使っていた敬語とは違い、ストレートな言葉だった。グァンボクの本気の思いと、切ないような甘い歌声に拍手を送りたくなるシーンとなった。
■二人のトラウマを支えた“愛情”
さて、店の営業が始まると、店内の様子が変わったことをテオが指摘する。レジのボタンの数字はハングル文字に変えられ、注文の量も数字を使わないようになっていた。それを知ったチャンは急に店を飛び出し、チンダルレが後を追う。
チンダルレは、数字を見るとチャンの様子が変わることに気づいていた。チャンは“数字難読症”であることを告白するが、同情はいらないとチンダルレに冷たく当たる。
■チャヌの正体とアランの告白
次の日、ヨム・アラン(イム・ナヨン)の母親がサマーガイズに来ると、チャンの頬を叩いた。『サマーガイズ』は、ビンタのシーンが名物なのだろうか。驚く三人を横目に、冷静なチャンはアランの母親を店の外へと連れ出す。
「私たちを騙していたのね」と怒るアランの母親。チャンがソヌ家の養子だとわかり、娘から手を引くよう忠告しに来たのだ。そこにアランが現れ、チャンをかばうが、手遅れだった。
チャンは「アランと結婚なんて一度も考えたことがない」とはっきりと断った。アランは母親にチャンとの仲を引き裂かれ、そして完全に振られた。可哀想なアラン。
アランはサマーガイズで酔い潰れ、チャンが家のベッドまで運ぶことに。目を覚ましたアランは「何でチンダルレなの」と思いをぶつける。チャンはまた、アランの気持ちを受け取らないまま部屋を出て行ってしまった。
想いが届かず泣くアランを背景に「想いが届かない時がある。胸が痛い」と言葉を残して終わった第7話だが、その言葉の声はアランの声ではない。もう1人、思いの届かなかった人がいる。その答えが隠された今回のエピローグは必見だ。
■勝負を仕掛けたアラン
ある日、チンダルレは一人で闇金を尋ねた。そこにアランが同席し、借用書をパートナーズリゾートに引き渡す手続きをしていた。急いで駆けつけた三人と叔父は、その光景に混乱する。
アランからの条件は2つだ。
■テオが何者かに襲われ、負傷
アランの条件を聞いたテオは、ヨム会長のもとへ向かった。チンダルレをサマーガイズから追い出す契約を断るためだ。その帰り、テオは何者かに襲われ肩を負傷するが、何とかサマーガイズに辿り着いた。
手当てをしてくれたチャンは負傷したテオを不審に思い、今までのことを問いただす。テオは、葉書の持ち主の話や経歴も全てうそをついたと白状するが、チャンがソヌ家の養子であることを隠していることを責め立てる。共にチンダルレにうそをついている二人。この先チンダルレに対し、それそれがどう動くのか、気になる展開となった。
■愛を確かめ合うチンダルレとチャン
次の日の夜、チンダルレが家にいると、チャンから住所だけ書かれたメールが届く。チンダルレがその場所に向かうと、そこにはキャンドルを並べて道が作られていた。一瞬怖気づくチンダルレだが、チャンがそっと手を差し出し、二人はゆっくりと火が灯された道を一緒に歩いた。
そこで、チャンは「まだ火が怖いか?」と以前と同じ口調で尋ねた。戸惑うチンダルレを前に、本当の自分のこと語り出す。施設で育ち、ソヌ家に養子に貰われたが、本当の家族として認めてもらうために必死に生きていくうちに数字すら読めない病になってしまったこと。うそをついてしまったが、葉書の持ち主は自分で、出会った時からずっとチンダルレを忘れたことがない本当の気持ち。さらに、二度とチンダルレのそばを離れないと愛の言葉を伝えると、二人はキスを交わした。チンダルレの辛い火の記憶が、“ソヌ・チャン”に塗り替えられ、甘い恋が、かけがえのない恋へと発展した夜だった。
■詐欺師テオの切ない別れ
カクテルショーバトルに向けて練習に励む四人。この穏やかで楽しい時間が、終わりを告げてしまうことも知らずに…。
その日の夜、サマーガイズに1人の美女がやってきた。
翌日、テオはチンダルレから「話したいことがある」と連絡を受ける。突然の誘いに気分上々のテオ。ところが、待ち合わせ場所にいたチンダルレの表情は硬く、「私に話すことは?」とテオに聞いてきた。それでも嬉しくて上機嫌なテオは、途中で買った一本のバラをチンダルレに渡し「好きなんだ」と、2回目の告白は本気であることを伝える。
葉書の持ち主がチャンだとわかり、テオの全てが信じられなチンダルレはテオの頬を叩き、サマーガイズから出て行って欲しいと言い残すと、その場から去ってしまう。頬を赤くして立ち尽くすテオの姿を見れば、「チンダルレが知らなくても私たち(視聴者)は知ってるからね」とテオに寄り添いたくなったのではないだろうか。私はなった。
荷物をまとめ、サマーガイズを出るテオ。店を出たテオは心の中で「どうか僕を許さないで」と最後のうそをついた。重ねたうそが、たったひとつの真実さえもうそに変えてしまう恐ろしさを、詐欺師のテオは今更知ることとなった。果たしてテオがいないサマーガイズは、カクテルショーに挑めるのか。テオに戻って来て欲しい願いを込めて、近づくラストに備えたい。