俳優の阿部寛が主演を務め、北村匠海と親子役を演じる映画『とんび』より、豪華キャストが紡ぐ“大きな大きな家族の愛”が詰まった長尺予告映像と場面写真が解禁された。

【動画】ゆずによる主題歌「風信子」が紡ぐ映画『とんび』長尺予告

 本作は、これまでに2度テレビドラマ化され、時代を超えて愛され続ける親子の絆を描いた重松清の名作『とんび』初の映画化。

『64 ‐ロクヨン‐』『糸』など、多くのヒット作を手掛ける瀬々敬久が監督を務める。

 主人公の破天荒ながら愛すべき父・ヤス役を阿部、ヤスの息子・アキラ役は北村が演じる。そのほか、ヤスの姉貴分でアキラを我が子のように可愛いがる小料理屋「夕なぎ」の女将・たえ子役に薬師丸ひろ子。出版社に勤める編集者でアキラの婚約者・由美役に杏。ヤスの幼なじみで薬師院の跡取り息子・照雲役に安田顕。照雲の妻・幸恵役に大島優子。
ヤスの妻でアキラの母・美佐子役に麻生久美子。さらに、濱田岳、宇梶剛士、田中哲司、豊原功補、嶋田久作、村上淳、尾美としのり、麿赤兒、吉岡睦雄、宇野祥平、木竜麻生ら豪華俳優陣が集結し、笑いあり涙ありの感動ドラマをオールスターキャストで紡ぎだす。

 今回解禁されたのは、今年1月に公開された本予告映像のロングバージョンで、親子を取り巻く“町の人々”の温かな魅力がより感じられるもの。ゆずによる主題歌「風信子(ヒヤシンス)」も、本予告映像では使用されていなかったフレーズが新たに加わり、親子の永遠に続く“変わらぬ愛”を、より感動的に彩る。

 昭和37年。“町の名物男”であったヤス(阿部)は、愛する美佐子(麻生)と結婚。
息子・アキラ(北村)が生まれると、町の人々からは「とんびが鷹を生んだ」と囃された。だが未来への希望に包まれる中、妻は突然の事故でアキラをかばい命を落としてしまう。亡き妻への悲しみに暮れる暇もなく、ヤスは男手一つでアキラを育てていくことに。母の死の真相を知りたがるアキラにヤスは「お母さんは、お父さんを助けて死んだんじゃ」とたった一度の“大きな嘘”をつく。
 
 不器用だが懸命に、悲しみを背負いながら一歩一歩生きていく親子を、町の人々も“家族”のように愛し、見守っていた。「ヤス、お前は海になれ」と、悲しみに暮れるヤスに愛のある言葉をかけるのは、ヤスの幼なじみである照雲の父・海雲(麿赤兒)。
「アキラは皆の子じゃけえ」と、感情を露わにしながらヤスに語りかける照雲(安田)。そして、母のような愛で二人を包み込むのは、小料理屋の女将・たえ子(薬師丸)と照雲の妻・幸恵(大島)だ。
 
 「山あり谷ありのほうが、人生の景色がきれいなんよ」。時に優しく、時に厳しく、大きな愛で見守る町の人々は、アキラにとって、血は繋がらずとも“家族の絆”で結ばれた存在。その絆が、アキラを大人へと育てていく。最後は「父に僕は、まだありがとうを言えていない」というアキラのセリフに続き、「アキラ!」と叫びながら走るヤスの姿や、親子が海の前で並んで座る場面で幕を閉じる。


 本作について、主演の阿部は「町の人々皆が支え合いながら生きていく姿が、この映画の魅力だと感じました。ヤスにとっての“家族”は、アキラだけではなく登場人物全員です」とコメント。瀬々監督は「ヤスを中心にしながらも、すべての登場人物が抱えている物語がどれも濃厚で、人の心を惹きつけます。誰を主人公にしても、一編の映画が出来るのではないでしょうか」と語っている。

 映画『とんび』は4月8日より全国公開。