俳優ベネディクト・カンバーバッチが主演を務めるマーベル・スタジオ最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』。本作の主人公は、元天才外科医にして上から目線の最強魔術師、ドクター・ストレンジ。傲慢さを併せ持つキャラクターだが、今や多くのファンに愛される存在となっている。その理由について、ストレンジを演じたカンバーバッチは「ストレンジが挫折や苦労を経験しており、誰もが共感できる存在だから」だと語っている。

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 本作は、アベンジャーズ最強の魔術師ドクター・ストレンジが、多くの謎に包まれた“マルチバース”を舞台に新たな脅威へと立ち向かう、マーベル・スタジオ映画史上最も予測不能な物語。

 ストレンジが初めて登場したのは、2016年に公開された『ドクター・ストレンジ』。日本だけでなく世界中で大ヒットを記録し、多くのファンを獲得した。地位も名声も兼ね備えた天才外科医ゆえに傲慢なキャラクターでもあったが、そんな彼がなぜ人気キャラクターとなったのか。マーベル・スタジオ社長のケヴィン・ファイギは、『ドクター・ストレンジ』について「傲慢だったストレンジが自我を捨て新たなことを学んでいくという、キャラクターの大きな変化が描かれているんだ」と語る。

 その劇中で実際にストレンジは、突然の事故により“神の手”とまで呼ばれた両手の機能を完全に失い、順風満帆だった人生が一変。藁にもすがる思いで治療法を求め秘境を訪れ、神秘の力を操る者の弟子となり魔術師として生まれ変わっていく。そんなストレンジの逆境を乗り越え変化していく姿は、多くの観客の心を動かした。

 カンバーバッチは、ストレンジが愛される理由について「彼に起こったことは、彼にとってまったく予想外のことだったから、観客は即座に彼が何もかも失ってしまったことを見て取ることができる。そして彼は肉体的にも心理的にも、想像を絶する苦難を経験するんだ。そういう彼に人々は自分を重ね合わせることができる。そこがこのキャラクターに共感できるカギとなっているんだ」と、彼が挫折や苦労を経験したことが、観客の共感を呼ぶからだと語っている。

 そんなストレンジの変化を最も近くで見守っていた、元恋人で女医のクリスティーンを演じたレイチェル・マクアダムスは「何よりも大切なのは、カンバーバッチには人としての謙虚さがあることね。彼の演じるストレンジは謙虚さに欠けているけど、観客はきっと彼の持つ横柄さを許せてしまえるだろうと思うの。つまり、彼はこのキャラクターが必要としている本物の温かさや心を彼に注ぎ込んでいるのよ」と、カンバーバッチが演じるからこそストレンジが人間味あふれるキャラクターになったと語っている。

 『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)での壮絶な死闘を経て、アイアンマン、キャプテン・アメリカが去った今アベンジャーズの次世代リーダーと目され、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021)でもスパイダーマンのメンター的な存在として活躍したドクター・ストレンジ。今後のMCUの世界において重要な鍵を握る、ストレンジの動向に注目が集まる。

 映画『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』は、5月4日より全国公開。